小正月の風物詩の八幡宮献灯祭、夜通しろうそくをともして商売繁盛や家内安全を願う (2016.1.15)

三条の小正月の風物詩、三条市・八幡宮（藤崎重康宮司）の献灯祭がことしも14日夜から行われ、拝殿に並ぶ奉納された34本の大ろうそくに夜通し火をともして商売繁盛や家内安全を願った。

日中は晴れて三条の最高気温は6.0度と、14日としては過去10年で最高。この時期としては驚くほど暖かく穏やかな陽気に恵まれて大勢の参拝客でにぎわった。

小正月の伝統行事で、江戸末期の安政年間に始まったといわれる小正月の行事。奉納されたろうそくは、重さ8貫目（30kg）もある和ろうそく2本を最大に5貫目（18.7kg）31本、3貫目（11.2kg）1本の計34本で、台に載せて拝殿にずらりと並んだ。

午後7時から大ろうそくの献納者が列席して藤崎宮司が神事を行ったあと、ろうそくに点火。国定勇人市長を皮切りにろうそくの献納者は、世話方から火打ち石を打ってもらってからそれぞれの大ろうそくにろうそくの火を移した。

続いて7時半から境内奥の金山神社でも同様に神事と650匁（約2.4キロ）のろうそく約80本の点火が行われた。

これまで暖冬で正月気分は今ひとつ。雪のなかの献灯祭のイメージだが週明け間もなく雪が降って積もり、献灯祭らしくなった。ただ、境内には雪がほとんどなかった。午後7時の三条の気温は-0.4度とすでに氷点下。月が見えることもあり、道路は凍結し始める厳しい冷え込みだったが、風がなかったので、それほど寒くは感じなかった。

市街地は雪化粧して冷え込んだ夜と献灯祭の舞台は整ったが、参拝者の出足はやや鈍く、拝殿から伸びる参拝者の行列が例年のように境内の外までのびることはなかった。境内には40近い露店が並び、おたきあげも行われた。

参拝者は家族連れも多く、それぞれの願いを込めて拝殿で手を合わせたあと露店を回り、おたきあげの火で体を暖めてから帰っていた。