共和工業株式会社(三条市上須頃・松井恒雄社長)は18日、国道289号八十里越沿道の施設整備、ものづくり系高等教育機関の設置、看護系高等教育機関設置など三条市の事業に役立ててほしいと、昨年に続いて5億円を三条市に寄付した。
午後1時に松井社長(76)が市役所を訪れ、5億円の目録を国定市長に手渡した。同社は昨年も5億円の寄付をしており、使い道は三条市と相談し、市がこれから取り組む国道289号八十里越沿道の施設整備事業、ものづくり系高等教育機関の設置等事業、看護系高等教育機関の設置等事業の3つとしている。
市は昨年の5億円の寄付を受けて3月に「三条市共和松井基金」を創設し、今回の寄付もいったん基金に積み立てる。
共和工業は、昭和38年に松井社長が創業し、合成樹脂製品の普及と素材の進歩とともに各種金型の設計、製造、販売を通して戦後の高度成長と国民生活の向上の一翼を担ってきた。
2011年6月に直江町工場を本社とする新たな共和工業を設立。金型などを製造する事業継承を行い、上須頃の同社と会社を分離。新たな共和工業は2014年に三井化学に経営権を譲渡し、上須頃の同社では遊休地の管理や太陽光発電の運営などを行っている
松井社長は、「県央地域が良くなってほしい。これまで奉職をしてこなかったからね、せめてもの罪滅ぼし」。これまで土地や人などを利用させてもらってきたとして「この地元に還元させたい」と思いを話していた。