前代未聞の拡声器を使ったパネルディスカッション、神がり的なタイミングで停電が復旧 (2016.1.20)

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19日は強い冬型で県央地域は大荒れとなり、その影響で弥彦村では約1,500戸が停電することもあり、弥彦総合文化会館で行われていた県主催の知事とのタウンミーティングも途中で停電し、拡声器を使って話すという珍事となった。

停電したため拡声器を使って話す泉田知事
停電したため拡声器を使って話す泉田知事

弥彦村はこの日、午後2時41分現在で、井田、えび穴、上泉、観音寺、走出、村山、弥彦、山岸の地区で合わせて約1,5000戸が停電した。

タウンミーティングが開会する午後2時前から大荒れ。雪を伴って風に向かって歩くのが困難なほどの強風が吹いた。会場へ向かう坂を登る車は雪でスリップして立ち往生した。

パネリストも拡声器を使って
パネリストも拡声器を使って

小林豊彦村長の開会のあいさつが終わると突然、照明が消え、非常用の小さな電気だけがともった。200ボルトの動力がだけが落ちたのか、音響関係の電源は生きていたが、3分ほどで復旧。その後も何度か瞬間的な停電が発生したが、パネルディスカッションが始まった2時40分ころから約15分間は完全に停電した。

なかなか復旧しないため、やむを得ず音響機器の力を借りずに肉声で継続することに。少しでも声が良く聞こえるように客席から見て“ハ”の字に並べていたコーディネーターとパネリストの長テーブルをステージのいちばん前に客席と平行するように移動させた。

タウンミーティングが終わって外へ出ると猛吹雪
タウンミーティングが終わって外へ出ると猛吹雪

それでも声が聞き取りにくく、マイク代わりに拡声器を用意。室内で拡声器を使う何とも奇妙な姿に、せっかくのディスカッションも頭の中に入ってこない。それでも声は良く聞こえず、会場の女性がたまりかねて「全然、聞こえません」とステージ上に呼びかけた。

会場がざわざわし始め、続行は難しそうな気配に。しかし女性の声が神さまに届いたのか、それから数秒で照明が点灯。絶妙のタイミングで停電が復旧した。思わず会場は大きな拍手でわき、その後は閉会まで停電することはなく、最悪の事態を免れた。

除雪車も出動
除雪車も出動

昨年8月、日馬富士の土俵入りなどのイベントが行われた弥彦神社の相撲場開きで、小林村長は弥彦神社の大神さまのおかげで絶対に晴れると信じていたなどと話したが、停電の復旧のタイミングもまさに神がかっていた。

タウンミーティングが終わるまでには坂道の除雪も終わったが、めったにお目にかかれないアクシデントに「結局、停電したことしか覚えてなさそう」と苦笑いする人もいた。


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