県内は日曜の24日を中心に猛烈な大雪となり、三条市では週明け25日の積雪が前日24日より55センチ増えて95センチにも達した。この雪で幹線道路の大渋滞や小中学校の休校措置、通勤できない社員の自宅待機を決めた事業所など、市民生活に大きな影響を与えた。
三条市消防本部南分遣所の観測では、午前9時で積雪が95センチになった。同分遣所で積雪の観測を行うようになってから最深記録は平成23年度の118センチ、次いで22年度の95センチ。昨季の26年度は54センチだった。
明け方までに気温は−3.1度まで下がり、9時で−0.6度だった。気温は低い状態が続いているものの日中は青空がのぞくなど、雪は小康状態になった。
この大雪の影響で、三条市では下田地区すべての小中学校5校と、一ノ木戸小学校、大島中学校が休校の措置をとり、ほかの小中学校でも授業開始を遅らせたり、給食後に早上がりなどの対応をとった。
前日からの大雪で、市街地をはじめ道路や駐車場の除雪も追いつかず、幹線道路は終日、渋滞。会社や役所など、始業時間にたどりつけない人も多く、車をあきらめて徒歩に切り替えた人、また早い段階で社員の自宅待機やなかには休業を決めた会社もあった。
95センチの積雪は記録的ではないが、わずか1日で55センチも積雪が増えるのは珍しい。それも24日の日中が中心で、日中にこれだけ積もることはめったにない。少しずつ積もっての95センチなら影響は小さいが、一気に降るととたんに差し迫った事態におちいる。
細い道はとても車が走れないほど雪が積もって実質的に車両通行止めになっているところも多かった。市街地の除雪が追いつかない道路や消雪パイプの水が出ていない道路などでは圧雪ででこぼこなうえ、道路脇に積もった雪で道幅が狭くなり、歩行者にとっても滑りやすく危険で歩きにくくなった。車同士もすれちがいができない道路もあり、ゆずりあいながら慎重にしっかりとハンドルを握り、ふだんの何倍もかけて通勤する人も少なくなかった。
井栗付近から三条市東公民館付近まで来た乗用車の男性は、「2時間かけてやっとここまで来た。まだ会社に着けない」と話していた。
また前日からの交通機関は乱れも続き、弥彦線をはじめJRの一部運休や遅れ、さらには高速道路の通行止めなどもあり、その影響で国道8号線や周辺道路は混雑が続いた。