三条市立森町小学校(高橋誠一郎校長・児童86人)は31日、校内スキー大会、かもしか雪祭り、塞の神が行われ、雪のなかで冬を満喫した。
校内スキー大会とかもしか祭りは学校と児童会の主催で毎年恒例。塞の神は数年目になり、初めて森町小を支援する地域の育成会(原田孝一会長)が主催した。
スキー大会は、朝から校舎裏手の八木スキー場まで歩いて行った。学校そばでスキーができるのは珍しい。短距離と長距離の滑降と回転で4種目のタイムレースを行った。午後からグラウンドでかもしか雪祭り、最後に塞の神と丸一日、冬の自然と一体になって過ごした。
かもしか祭りは雪中ゲームざんまい。1週間前の大雪でグラウンドの積雪はたっぷり1メートルあり、風もなく穏やかな絶好のコンディションに恵まれ、雪合戦、雪だるま作り、そりリレー、お菓子取り競争で競った。
雪合戦の段階から子どもたちは「あー、疲れた!」、「やっと終わった!」「気持ちわりー!」、「先生!脇腹が限界!」とへとへとだったが、少し休めば充電完了。そのスタミナに保護者も「子どもは元気らて」と舌を巻いていた。
お菓子取り競争はパン食い競争の要領で、タケの棒に下げた菓子を口でくわえて取るゲーム。ただ、パン食い競争と違ってタケの位置を低くし、四つんばいつんばいになったり、仰向けになったりしないとくわえられない。保護者や地域の人、先生まで参加し、そのユーモラスな姿に大笑いした。
森町を含む下田郷は雪深く、雪のある風景は日常だが、日常では遠ざけている雪の中に積極的に過ごすのは非日常。雪の中では何気ないことで笑を誘い、日常を忘れてみんなが笑顔になるから不思議だ。
森町小では児童の親や祖父母の世代から学校でスキー授業を行っている。校内スキー大会とかもしか雪祭りも毎年恒例。数年前から地域のボランティアによる塞の神も行っている。
森町小は2014年度に荒沢小と統合されたのに伴って両校の育成会の組織を再編し、今年度から本格的に事業をスタートし、塞の神を初めて育成会が主催した。塞の神の材料はアシを中心に外側にワラを巻いた。高さ5メートル以上あり、昨年11月から準備を始めたという力作だ。
高橋校長はこれまでずっと中学校に勤務し、今年度から森町小校長として初めて小学校に赴任しただけに、児童の姿に目尻を下げっぱなし。この行事について「地域、保護者、学校が一体となって活動でき、新しい地域づくり創造するひとつの材料になり、うまく出発できれば」と期待していた。