燕市では地域の課題に取り組む地域コミュニティー「まちづくり協議会」の設置を進めているが、燕中央まちづくり協議会が解散してからまちづくり協議会の空白地帯だった燕東小学校区に11日、新たに「燕東コミュニティ協議会」が発足した。
燕市は合併に前後して05年、06年の2年間で市内全域を網羅する13のまちづくり協議会の組織化を後押した。そのうちのひとつ、燕東小学区と燕北小学区を対象地域とした燕中央まちづくり協議会は06年2月に発足したものの、2つの学区をまとめたこともあってが、地元の意識を醸成できず、目立った活動もないまま14年4月に解散した。
そこで市では、今度は枠組みを変えて燕東小学区の枠組みで新たなまちづくり協議会の設置に取り組み、燕東コミュニティ協議会の設立に至った。
11日に燕市東公民館で設立総会を開き、自治会長は少なく、30人余りが出席。規約や組織、役員、今年度の事業計画や予算を決めた。設立に向けた住民への説明不足に反発する人もいたが、すべて事務局の原案通り決まり、正式に発足した。
会長は自治会長ではなく、燕市仲町、関川キミさん(76)が就いた。関川さんは「パワーとアイデアと行動力を生かし、何をなすべきか、いかにみんなが生き生きと笑顔になれるか、みんなで協力して行動していきたい」とあいさつした。
来賓の鈴木力市長は、自助、共助、公助の役割分担について説明し、「この地域のなかで(まちづくり協議会が)できたのは、すごく意義があることで、行政もしっかり応援したい」、「高い目標に向かって地道にあまり急がずにひとつひとつやっていただくのが、実りのある形になる」と住民の合意を得ながら地に足のついた活動を求めた。
燕東小学校は、伝統のある旧燕町でもり、商店街もあれば祭りの文化もあり、それらを有効に生かした活動が期待される。これにより市内でまちづくり協議会が存在しないのは、燕北小学区だけとなり、市では設立に向けててこ入れしていく。