色鉛筆画やパステルアートを手掛ける三条市の渡辺花子さん(37)は、27日から29日までの3日間、三条東公民館でことしで6回目となる個展「hanacoten(はなこてん) vol.5」を開き、メルヘンチックな作品61点を展示している。
うち14点が新作。小品が中心で色鉛筆やパステルで描かれた作品は、霧のなかに現れたようなソフトで幻想的な女性像やウサギ、植物、風景などが並ぶ。3年間続いて今年度で終了の三条東公民館主催パステルアート入門講座の手本として描いた作品のほか、作品をデザインしたポストカードの販売も行っている。
渡辺さんは一昨年6月に結婚し、それから1年後の昨年6月にあこがれのフランスへ新婚旅行に出掛けて描いた作品3点も展示する。湾上の小島に建つ修道院「モンサンミッシェル」が見えるホテルに泊まって描いた霧かすむモンサンミッシェル。モネの生家の池に浮かぶスイレンの花はふだんなら鉛筆で線を描いてから着彩するところ、いきなり色鉛筆だけで描いてみた。もう1点、赤い扉の前にたたずむ黒猫は何気ない風景なのに絵画的だ。
「フランスは日本と比べて大ざっぱで、あらためて日本はすごいと思ったが、芸術に関してはどこをとってもふつうに芸術があった。建物の柱にも橋にも彫刻が施されていた」と渡辺さん。「絵に対する世界も広がった」と大いに刺激を受けた。28、29日はいずれも午前10時から午後6時まで開く。入場無料。