三条市内の9中学校では4日、そろって卒業式を行い、合わせて900人が9年間の義務教育を終えて、それぞれの学びやを巣立った。
大崎中学校(清水哲也校長・生徒288人)の第69回卒業証書授与式には、来賓に国定勇人市長が出席した。卒業生は男子56人、女子42人の計98人。ステージには「希望の道標永遠に」と掲げ、名前を呼ばれると大きな声で返事をし、ひとりずつ登壇して清水校長から「おめでとう」の言葉とともに卒業証書を受け取った。
清水校長は式辞で、スキーの転倒事故でけがをし、奇跡の復活を果たしたという元中学校体育教諭の腰塚勇人さんの言葉の「口は人を励ますことと感謝のために使う」、「耳は人のことばを最後まで聞くために使う」など5つの言葉を贈った。
東日本大震災で被災した三陸鉄道の復旧を支援するために企画、収益を寄付した「復興未来ゆき切符」に、「諦めない限り有効」と記されていたことを紹介し、困難に遭っても「決してあきらめることなく、解決方法を探る努力を粘り強く続けてください」と求めた。
国定市長は、ことしも用意した式辞を読み上げたあと自らの言葉で話した。中学校時代からの友人がそれぞれ努力し続け、活躍していることを紹介し、「皆さんには無限の可能性が広がっている」、「皆さんの将来をだれも決めることはできない。自分自身が切りひらき、自分たちが満足できるような人生を贈ってほしい」と期待した。
式の最後は、卒業記念合唱を行って中学校生活を締めくくった。卒業生の大半は、8、9日の県内公立高校の入学試験に臨む。合格発表は14日。