和菓子店「つるがや」が三条市内で21件目の国登録有形文化財に (2016.3.11)

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国文化審議会は11日、三条市本町4、和菓子店「つるがや」の1924年(大正13)建築の店舗兼主屋を国登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申した。これで三条市内の国登録有形文化財は21件になる。

 国文化審議会が国登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申した和菓子店「つるがや」の店舗兼主屋、向かって左の倉庫が今の店舗の場所に建っていた建物
国文化審議会が国登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申した和菓子店「つるがや」の店舗兼主屋、向かって左の倉庫が今の店舗の場所に建っていた建物

建物は木造2階建てかわらぶきで、登録文化財該当部分の建築面積は81平方メートル。正面外観のせがい造の入母屋屋根や建物内部の吹き抜けのチャノマなどに地域の町家の特色が良く表れている。

国土の歴史的景観に寄与しているとして登録を答申したもので、官報告示をもって正式登録となる。

チャノマで七代目の柄沢幸一さん
チャノマで七代目の柄沢幸一さん

「つるがや」は江戸時代後期の文化・文政期の創業で現在の代表取締役、柄沢幸一さん(60)は七代目。店舗の隣りにある倉庫は、以前は今の店舗の場所にあった。それを隣りに移築して今の店舗を建てた。

間口が狭く、奥に長い町家形式だが、戦時中、今の中央公民館の場所にあった役場に火が燃え移らないようにということなのか、近隣の大きな建物に取り壊しが命令されたときに中央の部分を取り壊したと言う。

3階くらいの高さがあるチャノマの吹き抜け
3階くらいの高さがあるチャノマの吹き抜け

チャノマ部分は10畳の広さだったが、正面の店舗を拡張するため、正面側の壁を後ろに下げたため、8畳になった。天井は吹き抜けで、一般的な町家より高く3階近い高さがある。床柱は継ぎ目のない一本の木からとった正目の上等な柱を使っている。

また、シェアスペース&ライブラリー「燕三条トライク」として活用されている昨年11月に国登録有形文化財に登録された三条市神明町、旧外山虎松商店の店舗兼主屋の登録証・登録プレートの伝達が12日午後1時から同所で行われる。

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