見附市民ギャラリー「ギャラリーみつけ」では、2日から10日まで「ぼくらの先生展-見附高校歴代美術教員6人展」を開き、三条東高校でも長く勤務した池山阿有さんや三条市に住む中村信さんを含む1982年以降に地元見附高校に勤務した6人の歴代美術教員の作品を一堂に集めて展示している。
6人は見附高校に勤務した順で82年からの村山徳成さん、91年からの池山阿有さん、97年からの小沼智恵利さん、06年からの片桐泰紀さん、11年からの丸山恒典さん、15年からの中村信さんで、合わせて20点を展示する。
油彩、水彩、日本画、アクリル、銅版画、立体のほか、片桐さんは鳥のさえずりや水中マイクで録音した水の音が響き、アルコール雨を嵐に変え、ビデオカメラでのライブ撮影画像を投影して体感する機械加工などで制作した作品もある。
池山さんは3月12日にオープンした同ギャラリーの開館記念展も務めており、日展会員で中央の美術団体「光風会」の常務理事。県内の洋画界の重鎮だ。三条東高校に長く勤務したことから三条市に教え子が多く、三条市中央公民館主催青年洋画教室の修了生を中心に1981年(昭和56)年に発足した洋画団体「火曜会」の指導者を務めており、今回は守門山などを描いた水彩作品を出展する。
中村信さんは三条市に住み、三条高校で長く書道教諭を務めた書家、中村城翠(じょうすい)さんの長男で、妹は暢子(のぶこ)さんも書家の芸術家一家。鮮やかな色調のアクリル絵の具の作品のほか、角材を接合した立体作品「wanwan」も展示している。
この作品展で中心になったのは、97年から06年まで見附高校の美術教諭だった小沼智恵利さん。群馬県前橋市出身で銅版画を手掛け、95年から県内や前橋市で個展を開き、中村暢子さんと二人展を開いたこともある。市内の美術館に勤務したこともあり、同ギャラリーのオープンから学芸員に就いている。
開館記念展が池山さんだったこともあり、見附高校の歴代美術教諭で作品展をという企画がもちあがり、小沼さんがほかの5人が呼びかけた。「制作のイメージも違うし、全員は無理かと思ったが、皆さんから快く参加していただき、作品を貸し出しを承知してもらえ、本当にありがたい」と小沼さん。
「教え子もうすうすは感じていたと思うが、自分が習った先生の作品をあらためて地元で見る機会を設けるのも楽しい。先生、こんなの作ってるんだとおもしろがってもらえればいい。子どもたちにもぜひ見てほしいし、美術に関心をもつきっかけになれば」と大勢の来場を待っている。
月曜休館で毎日午前10時から午後10時まで、最終日は午後4時まで開場。入場無料。問い合わせは同ギャラリー(電話:0258-84-7755)へ。