田上町梅林公園で3日、田上町観光協会(会長・野沢幸司田上町商工会会長)主催の第18回田上うめまつりが開かれた。ウメの花の盛りは過ぎたものの、初夏を思わせる陽気に恵まれてこれまでにない大勢の人出でにぎわった。
田上町梅林公園は1998年に完成し、紅梅、白梅、しだれ梅が植栽されている。公園を囲むように丸山地区、南郷地地区、平林地区と約6ヘクタールのウメ畑が広がる。栽培されているウメの品種はほとんどが「越の梅」。皮が柔らかく種が小さくて果肉が多く、梅漬けや梅酒の加工品に適しており、昭和30年代に栽培が始まった。
そんな田上のウメのPRにもなればと梅林公園が完成した年から毎年、うめまりが開かれている。公園に張ったテントには地元の旅館組合や酒販組合、社会福祉協議会、JA、事業所、福祉施設など8者が出店し、田上のウメを使った梅干しや梅みそをはじめ、うどん、焼きそば、たこ焼き、おこわ、クッキー、干しかぶ、カレーなどを販売して来園者にサービス。ポップコーンのプレゼントも行った。
肝心のウメの花は、ことしは例年になく開花が早まり、1週間前が花のピーク。盛りを過ぎたうえに前日に強い風が吹いて落花を加速させ、花は半分も残っていなかった。幸いだったのは天気で、この日の最高気温は三条で24.2度とまるで初夏。半袖で過ごせるほどで、暖かいを通り越して暑いくらいだった。
例年なら寒さ対策をして出掛けなければならない時期だが、寒さとは無縁の陽気のおかげで人出は多く、余る年もあるポップコーンは1時間足らずで品切れに。「こんなに大勢、来たのは見たことがない」と関係者を驚かせた。花は少ないといえ、園内に入る前からウメの香を感じることができ、家族でシートを広げて弁当を食べる人もいれば、記念写真を撮る若者のグループ、花にレンズを向け続ける写真愛好者などがあり、思い思いにのんびりと過ごしていた。