小林豊彦村長の就任以来、空席だった弥彦村の副村長に、2日付けで農林水産省東北農政局消費・安全部長だった青木勉氏(60)が就任。4日、辞令を交付した。
村役場大ホールで小林村長から青木副村長に辞令書を手渡した。青木副村長は集まった40人余りの職員を前に、「農業、観光の推進、子育て、住みたい、来たい、住み続けたいという村をいかにつくっていくか、維持していくかということがわたくしの役目」で、「地方創生、弥彦総合戦略の推進について皆さまと一緒に頑張っていきたい」とあいさつした。
小林村長は、今まで1年間、行政の素人でやってきたが、「強力な青木さん」の就任で「皆さんも安心して行政を推進することができる」とし、「細かいことは副村長、総務課長に相談」し、「これから先はあまり細かいことにわたしは口を突っ込まないように我慢するので、皆さんのやりやすいように村政を進めていきたい」と青木副村長の手腕に期待した。
弥彦村では、昨年2月21日で大谷良孝前村長が退任したのにあわせて本多啓三副村長も退任して以来、副村長は空席の状態が続いていたが、中央省庁の職員を地方自治体に派遣する地方創生人材支援制度を利用して農林水産省から青木副村長が派遣された。
栃木県出身、東京大学農学部農業経済学科を卒業して1980年に農水省入省。地方行政では岩手県東和町農林課に2年、愛媛県農林水産部次長を2年、務めており、2005年から1年9カ月、本県で北陸農政局新潟農政事務所長に就いている。
新潟には赴任した経験、土地勘があり、弥彦村は農業をいちばんの課題としていることから、「農水省のわたしが何か支援、役に立つ、貢献できるところがあるのか」と思い、弥彦村の可能性に注目して手を上げた。
弥彦村のイメージは「農村地域としてしっかり農地が守られている」ところで、弥彦神社を中心に観光や温泉があり、「いろいろな資源をもっている村」。昨年度、農産物を中心としたお礼品で1億円を大きく超えた弥彦村のふるさと納税については、「いろいろなところを工夫しながら何をどうするか考えていかなければならない」、「地域のなかのものを紹介してPRするということがあり、なおかつそこで生産されたものを供給できると言うことで生産者にとってもメリットのある話。しっかり対応しなければならない」と話した。