春の全国交通安全運動初日の6日、燕市交通安全対策協議会(会長・鈴木力市長)は、17日の分水おいらん道中でおいらん役「分水太夫」を務める燕市の霜鳥あゆみさん(30)を一日交通課長に任命して交通安全街頭指導を行った。
毎年恒例の分水おいらん道中のPRを兼ねた交通安全街頭指導。同協議会を構成する燕市、燕署、燕市交通安全協会などから約30人が参加した。
午前10時から燕市分水公民館で出発式を行い、女性警察官の制服を着た霜鳥さんに斉藤正栄燕署長から一日交通課長の任命状を手渡した。鈴木市長は「ことし1年、1件でも多く、交通事故の数が減るようにということを皆さんともども取り組んでまいりたい」とあいさつした。
斉藤署長は、ことしは全国的にも県内でも交通事故が減っているが、残念ながら燕署管内では前日5日までに人身事故が48件発生しており、わずかだが、昨年同期より3件多く、相変わらず交差点事故と高齢者事故が半数以上を占めていると話し、「分水太夫の霜鳥さんの力も借りてより多くの人に交通安全の意識を高めるためのメッセージを送っていただたきたい」と期待した。
小柳燕市安協会長は「交通安全運動を盛り上げて交通事故を少なく、交通安全に対する意識をもっと高めていかなければならない。交通事故を未然に防ぐためにきょうは明るく楽しくやっていいただきたい」と求めた。
ことしも熊森地内の国道116号線の待避所に移動し、交通指導所を設置。新潟市方向へ向かう車を止めてドライバーに春の交通安全運動のちらし反射シールなど啓発グッズが入った袋を手渡し、200セットを配布。道路の反対側では「全席シートベルト着用」とある1文字ずつのプラカードを掲げてドライバーにアピールした。
青空が広がる好天に恵まれ、「交通安全をお願いします」などと声をかけて啓発グッズを受け取ると、交通指導所に誘導されてけげんな顔のドライバーもにっこり。霜鳥さんに「べっぴんさんだね」と声をかける人や、にこにこ顔で通り過ぎる霜鳥さんの家の近所の人もいた。
一日交通課長はおいらん役とは全然、違う仕事だが、意外にも霜鳥さんは「これはぜひやってみたかった」。というのも「制服にあこがれがあったのでうれしい」願ったりかなったりでご満悦だった。