17日に燕市・大河津分水などで行われる第74回分水おいらん道中を前に14、15の2日間、JR東日本は臨時列車「分水夜桜号」を運行し、初日14日はおいらん道中見物の玄関口となる分水駅に到着したお座敷列車「NO.DO.KA」の乗客を4人のおいらん役が歓迎した。
おいらん役は、公募で選ばれた信濃太夫の新潟市の佐野みどりさん(26)、桜太夫の東京都のハンセン・アネッテさん(27)、分水太夫の燕市の霜鳥あゆみさん(30)、それに行列に加わらず写真撮影や事前PRを担当する新潟市出身のモデル日下千鶴さん(26)の4人。
この日は午後から分水福祉会館で本番に向けて最後となる歩き方の練習を行ったあと、それぞれのおいらん役が行列で手を携えて歩くほうかん役と一緒に分水駅へ出向き、到着する列車に手を振って迎えた。
ライトアップされている分水駅のサクラ並木は、ことしは開花が早くて花が散ってしまうのではと心配されたが、まだ散り始めでライトアップされると満開とそん色なかった。気温は午後8時でも三条で14.3度と高かった。分水夜桜号の運行はことしで4年目になるが、これまでで最多と思われるほど地元からの人出が多く、列車が到着すると数百人でにぎわった。
地元分水地区のかっぽうや仕出しのおかみ9人で「六姫味会(ろくひみかい)」は、特製のおにぎりなどを販売したが、あっと言う間に売り切れた。乗客はおいらん役とライトアップされたサクラを写真に撮ったり、おいらん役と並んで記念写真に写ってもらったりで、まつりのようなにぎわいだった。