熊本県益城町へ三条市からの救援物資を届けたトラックが17日午後、三条に帰着。ドライバーは「わざわざ新潟から来てくれてありがとう」と感謝の言葉をもらったと話した。
三条市の要請を受けて救援物資を運んだのは、マルソー株式会社(三条市月岡・渡辺雅之社長)。阪神淡路大震災や県外の災害時のボランティアや救援物資の輸送、地元三条市の7.13水害被災時の救援物資の引き受けや仕分けなどを経験し、物流のプロとして災害時のノウハウもある。
救援物資を載せたトラックは、15日夕方に三条市を出発した。救援物資は、三条市のミネラルウオーター「千年悠水」500ml入りペットボトル2,800本と2リットル入り600本と、そのほかに同社備蓄のマスク30,000枚、市民などから寄せられたおむつなど。2人のドライバーが交代で運転した。
翌16日に熊本県益城町に到着し、自衛隊の先導で避難所と思われる保健福祉センターへ向かい、積荷を下ろしてとんぼ返り。17日午後3時半過ぎに三条市月岡地内の同本社に戻り、渡辺社長など10人余りが「お疲れさま」と拍手で迎えた。
2人は、「無事に荷物を届けられて、ほっとしている」と言い、熊本の状況を話した。道中は、中越地震や中越沖地震のときのように倒壊した建物があった。余震は続いており、「また揺れたね」と何度も話した。
届け先の保健福祉センターには、たくさんの人が避難していて、「屋外に避難者の方が座っていられたのが印象的だった」。ごった返していて、看護師や医師の姿もあった。
物資を降ろす作業は、自衛隊の隊員や避難している人たちも手伝ってくれ、「わざわざ新潟から来ていただいて、ありがとう」と言ってもらった。帰り道に聞いたラジオ放送によると、断水や停電も続いており、直近は水や食料が必要だと感じた。
また、同社は16日から19日午前11時まで、ボランティア輸送する支援物資の受け入れを行っている。2日目の17日は、三条市を中心に遠くは五泉市や小千谷市、長野県からもミネラルウオーターのペットボトル10箱を車に積んで駆けつけた人など約80組が訪れた。
物資の受け付けは、19日は午前9時から11時まで行う。引き受けるのは、飲料水、カップ麺、おむつ、タオルなど、早期に必要と思われる物。使う人のことを考え、新品未開封が条件。衣類は受け付ず、引き受けできないものは持ち帰ってもらう。
渡辺社長によると、この日までに預かった物資は4トン車1台分ほどになると言う。土、日曜で個人がほとんどだったが、週明けの18、19日は企業からの動きもあると言い、すでに連絡が来ている。
今回のボランティア輸送のトラックは、13トンの大型トラック1台を用意しており、19日の午後に出発する予定。行先は、現地との連絡調整を行う三条市と協議しながら決めていく。緊急救援物資の受け付けの問い合わせは同社総務課(電話:0256-34-2621)へ。