弥彦の春の観光シーズン幕開きを告げる恒例の「弥彦湯かけまつり」が17日行われ、湯神社の神湯を乗せた湯曳き車が弥彦駅前から弥彦神社まで進み、無病息災や開運厄除を祈願した。
昼前に湯神社で祭典を行って神湯をいただき、午後から湯曳き車が弥彦駅前を出発。氏子青年会の会員らが木やり歌を披露して「えんやー!」のかけ声とともに湯曳き車につながった綱を観光客や参拝客もまじえた数百人が持って湯曳き車を引いた。
湯曳き車の前で綱を引くのは主に一般の人たち。一方、湯曳き車の後ろで綱に捕まるのは氏子青年会。湯曳き車のかけ声のペースが速まるのを合図に時々、氏子青年会は後ろ方向に綱を引き、前で綱を引く人たちと綱引きのようになって盛り上がる。それを繰り返しながら進んだ。
残念ながら沿道のサクラは開花が早く、すでに葉桜。おまけにことしは同じ日に燕市で全国から見物客を集める分水おいらん道中が行われ、人出は例年より少なかった。
氏子青年会は湯曳き車から神湯をかけられ、突然の雨もあってびしょびしょになった。たびたび立っていられないほど強い風が吹いたが、それもまたいい思い出。見物客の笑顔も絶えなかった。
途中で休憩を兼ねてたるみこしやよさこいソーランの披露、「一宮甚句」の民謡踊りも。弥彦神社に入り、拝殿から真っすぐ石畳の東参道からは、神湯の入った3基のたるみこしをかついで拝殿へ。とくに3基目はたるの神湯が空っぽになるほど激しくもんでから駆け足で拝殿へ入り、拝殿でも再び激しくもんだ。最後は神事や三本締めなどを行って締めくくった。