【小耳聞き耳】満開の烏帽子山千本桜を追いかけて (2016.4.21)

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サクラの開花にあわせて18日、山形県南陽市へ行ってきた。南陽市は燕市と縁があり、昨年は災害時相互応援協定を締結している。南陽市は、燕青空即売会や燕三条地場産業振興センターのフェアに出店し、そのたびに南陽市職員などから南陽市の話を聞いて、近いうちに行きたいと思っていた。

満開の烏帽子山千本桜
満開の烏帽子山千本桜

休みがなかなかとれないので、どうせならいちばんいい時期にと南陽市職員にお勧めの時期を聞いたところ、烏帽子山千本桜が咲くころを勧められた。日本のさくら名所百選の地だ。ネットで検索してみると、なかなかの名所で、ことしこそ千本桜を見に行こうと決めた。

あわせて行きたかったのが、赤湯からみそラーメンで知られるラーメンの有名店「龍上海」。もう1カ所くらいとネットで検索して熊野大社と決定。3カ所をめぐるツアーを計画し、開花期にあわせてゴールデンウイークの始まりころにと友人を誘っていた。

 満開のサクラのパノラマ
満開のサクラのパノラマ

ところがことしは例年になく開花が早く、とてもゴールデンウイークまで花がもたない。かといって土、日曜は休みがとれず、花もこれ以上は待ってくれないだろうと週明けの月曜、18日に出掛けた。前日の日曜は猛烈な強風が吹き荒れ、18日も風が強く花曇りといいあまり天気は良くなかったが、都合を考えると仕方ない。

南陽市に到着したのは午後1時ころ。龍上海赤湯本店は行列ができると聞いていたが、1時にもなれば行列せずにすむかと思ったが甘かった。とりあえずようすを見ると裕に10人以上が外に行列をつくっていたため、先に目と鼻の先の烏帽子山公園へ。予想した通りほぼ満開。市街地と接する烏帽子山全体が満開のサクラに覆われていた。さすがに日本のさくら名所百選だけのことはあると納得だ。

平日で風が強いにもかかわらず花見客でにぎわう
平日で風が強いにもかかわらず花見客でにぎわう

園内には継ぎ目無しの石鳥居では日本一の大鳥居があったり、サクラの木に花咲かじいさん登っているというちゃめっ気も。ライトアップもやっているので、いつかは夜桜も見てみたいと思った。

すごく背の高い大林素子さんのような女性を見かけた。良く見たら本当に大林さんだった。近くに南陽発感動シネマ「いのちあるがぎり 木田俊之物語」とあるのぼりが立っていた。映画のロケでもやってるのかと思った。いかにもタレント然とした若い女性もいた。連れが「AKB?」とか言ったが、大して気にもとめていなかった。

南陽発感動シネマ「いのちあるがぎり 木田俊之物語」ののぼり
南陽発感動シネマ「いのちあるがぎり 木田俊之物語」ののぼり

この記事を書きながら調べてたら、大林さんは出演者で、若い女性もどうやらSNH48&AKB48の鈴木まりやさんだったらしい。なんなら取材してくるんだった…。ちなみに来年2月公開予定とのこと。なんなら完成記念イベントとか案内をいただければ取材に伺うかも(笑)。

龍上海赤湯本店
龍上海赤湯本店

烏帽子山をぶらぶら歩きながら花見していて気がつけば1時間、たっていた。あらためて龍上海赤湯本店へ向かい、午後2時に到着。行列は少し短くなった気がするが、それでもやはり10人以上の行列。腹をくくって行列に並んだ。お湯を変えるので時間がかかると言われたが、行列に並び始めてから実際に赤湯からみそラーメンが出てくるまで約30分。思ったより早かった。

席数は約30と少なめで、増築して席を増やした燕市の背脂ラーメンの「杭州飯店」と比べるとはるかに少ない。代わりに横浜店も含めると7店舗もあり、店舗の規模を拡大するより多店舗展開を選択したということか。

極上の赤湯からみそラーメン
極上の赤湯からみそラーメン

肝心の味はといえば、これは文句なしにうまい。赤湯からみそラーメンのカップラーメンや生めんタイプも食べたことがあるが、さすがに店で食べるのは別物だ。からさが苦手な人には向かないかもしれないが、いずれにしろ自分の舌で確かめるよりほかない。

そして最後の目的地の熊野大社へ。「東北の伊勢」というふれこみがふるっている。式内社であり、建物も多いが、全般に手入れが行き届いておらず、建物のいたみも目立つ。協賛があまり集まらないのだろうか。とはいえ、縁結びの神さまということで、つれは歓喜。3羽すべて見つけると願いがかなうと言われる本殿裏の「三羽のうさぎ」を躍起になって探し、お守りもしっかりゲット。毎月、満月の夜に縁結び祈願祭「月結び」を行っていると知り、また参拝に来ると固く誓っていた。

熊野大社
熊野大社

境内の入り口におしゃれなカフェがあったので、入ってみた。かたわらに県指定天然記念物の「大イチョウ」があり、カフェの名は「icho cafe」。店員の女性にこのカフェができたいきさつをたずねた。閉じた売店をリノベーションしたらしいが、あまり詳しくなかった。あとになってわかったが、この店は地域おこし協力隊がやっているという。店にいる間に地域おこし協力隊と思われる男性も姿をあらわしていただけに、残念。わかっていたらじっくり話を聞きたかった。

熊野大社境内入り口の「icho cafe」
熊野大社境内入り口の「icho cafe」

これで予定はクリアしたが、帰りに南陽市の隣りの長井市にある最上川堤防千本桜も寄ってみた。「千本桜」で検索すると、結果は最上川堤防千本桜の方が烏帽子山千本桜より上位に表示される。堤防沿いに並ぶサクラは、燕市の大河津分水桜並木で見慣れていることもあるが、それと比べてもはるかに規模が小さく、やや拍子抜け。あらためて烏帽子山千本桜はすごいなと思った。

そもそも南陽市の観光と言えば赤湯温泉が有名で、10月の菊まつりでも知られる。南陽市の北の山形市まで足をのばせばまだまだ見どころはたくさんある。5月にはサクランボ狩りも始まるようだし、次はどこへ行こうかと、すでに気がはやっている。

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