真宗大谷派三条別院(三条市本町2・池守章輪番)は24日、公開講座を開き、米国仏教専門の仏教学者、ケネス・タナカさんを講師に「アメリカで仏教が伸びている現状と原因ーその中での浄土真宗ー」をテーマにした講演を約100人が聴講した。
地域に開かれた別院にと2013年から毎年開いている公開講座。昨年までは森田療法研究所長の北西憲二さんを講師に迎えており、今回はそれを引き継ぐ形でタナカさんを講師に迎えた。タナカさんは浄土真宗の僧りょでもあり、日系米国人。武蔵野大学教授であり、日本仏教心理学会会長にも就いている。
タナカさんは、米国の講演はジョークで始まり、日本では謝ることから始まるが、「わたしは日系米国人なのできょうはジョーク、ユーモアはありませんと、謝ります」などと笑わせ、会場を和ませて始めた。
「仏教は目覚める宗教。訳のわからないことを信じる宗教ではない。だから米国でも仏教が好まれている」とし、「米国で仏教が伸びているということ。その現状と理由を話し、そのなかで浄土真宗がどういう立場にあって浄土真宗をどのように伝えていくかという話をしたい」として本題に入った。
来場者は門徒や真宗大谷派の僧りょが中心で、米国における仏教や心理学といった新しい視点からの仏教について熱心に耳を傾けていた。