昨年8月に弥彦村で行ったモンゴル出身の横綱、日馬富士による土俵入りをきっかけに始まった弥彦村とモンゴルとの交流を推進しようと28日、弥彦モンゴル友好協会(会長・小林豊彦弥彦村長)が発足。ことし夏には弥彦村とモンゴル中央県エルデネ村と弥彦村は友好都市協定を結ぶ。
日馬富士は、弥彦神社御遷座百年記念事業として行われた土俵入りをはじめとした相撲場開きに参加。日馬富士と同じ伊勢ヶ浜部屋に大関の照ノ富士も所属しており、モンゴルとの相互理解を図ろうと弥彦村は昨年11月に「弥彦モンゴルフェア2015」を開き、モンゴル書道展や馬頭琴コンサートを企画し、10日間で1万人を超す来場者を集めた。
これだけにとどめず、今後も弥彦村とモンゴルの交流を深め、推進しようと弥彦モンゴル友好協会を設立。今年度は6月7日に弥彦村でモンゴルのビルグーンオンダラガ歌舞団による公演、夏には昨年に続く弥彦モンゴルフェアの開催、エルデネ村との友好都市協定の締結と交流、弥彦村の子どもたちのモンゴル訪問を計画している。
エルデネ村は首都ウランバートルから車で1時間15分の約70キロ東に位置し、人口は約1万1千人でほとんどが遊牧民。チンギスハンゆかりの地で、モンゴル帝国時代を再現したテーマパーク「13世紀村」もある。
弥彦モンゴル友好協会は28日開かれた設立総会で発足した。協会は弥彦村と村内の団体、モンゴルの駐日大使館や在新潟領事館などで構成。小林村長はモンゴルとの交流は「弥彦の大神さまがチャンスを与えてくださった」とし、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて弥彦村は燕市など県内6自治体が提唱する「モンゴル・新潟交流促進プロジェクト」のホストタウン構想に登録されていることから、「そのためにもモンゴルとの新しい友好関係を築くことは意味がある大事なこと」と述べた。
新潟空港からウランバートルへは現在、韓国の仁川国際空港を経由しているが、ウランバートルへの直行便にも期待した。
ソドブジャムツ・フレルバータル特命全権大使は、弥彦村の子どもたちの訪問には「全面的に協力したい」と話した。