三条市の花、ヒメサユリが群生する三条市下田地区の高城城址とその登山道・ヒメサユリの小径(こみち)で15日から「越後三条・高城ヒメサユリ祭り」が開かれる。安全祈願祭と登山道の整備などが行われた14日のヒメサユリの花は、咲き始めで、見ごろはこれからだ。
ヒメサユリはユリ科の多年草。下田地区には古くから自生し、三条市の花としても親しまれている。その群生地が、標高372メートルの高城城址に続く登山道にあり、毎年、開花期にあわせて「ヒメサユリ祭り」が開かれている。ことしは気温が高い日が多く、早い開花が予想されたことから、昨年より1週早めて15日から31日までの開催とした。
主なイベントは、15日、18日、21日限定のおにぎりサービスで15日と21日は午前9時から先着150人、18日は同じく100人にサービスする。22日は登山者お楽しみ抽選会、22日午前9時半から長禅寺境内での呈茶を行う。また「週末バス周遊」として15日、21、22日、28、29日の5日間は、道の駅漢学の里しただ、同所、八木神社、八木ヶ鼻公園、いい湯らていの5カ所を巡回するシャトルバスを運行する。
ヒメサユリの花を楽しむには、登山道に向かう長禅寺下の駐車場から30分弱の道のり。長禅寺脇の登山道入口から登り口の「ヒメサユリの小径」まで、かなり急な登り坂を15分ほど歩き、そこからゆっくりと登って10分ほどのあたりからヒメサユリの群生が見られる。山道なので、スニーカーやトレッキンシューズなど歩きやすい靴や服装がおすすめだ。
期間中の登山は、登山道環境整備協力金1人200円が必要で、登山道入り口で受け付ける。協力金は「ヒメサユリの小径」の整備や管理に充てられる。ことしは、群生地まで登れない人も花を見られるようにと、駐車場脇の休耕田に100本のヒメサユリを植えた。
同所は、地区の住民らが昭和53年から「高城城址保存会」を結成して登山道を整備したところ、自生していたヒメサユリが育つ環境になった。その後、「ヒメサユリの小径」として整備された登山道は、同保存会が毎年、雑木の伐採や下草刈りを続けているおかげで、たくさんのヒメサユリの花を楽しむことができるようになった。県内外から大勢が訪れ、昨年は期間中に5,760人が来場した。
祭りの開催を前に14日午前9時半から、駐車場で安全祈願祭を行い、祭りを主催するヒメサユリの小径・白鳥の郷運営委員会、高城城址保存会、三条市、登山道の整備作業にボランティア参加する北越銀行役職員有志「北銀まごころの会」とJAにいがた南蒲森町支店職員など約60人が参加し、同所を訪れる人たちの安全を祈願した。
その後、参加者は手分けをしてテントやのぼり旗を立てたり、登山道の整備などを行い、祭りの準備。登山道の整備では、高城城址保存会とともに、北越銀行の三条支店10人、燕支店4人、県央燕支店2人、長岡本部総務部3人計19人の北銀まごころの会、、JAにいがた南蒲森町支店の4人などが二手に分かれ、草を刈り、道に落ちているスギの葉や枝を熊手やほうきで脇に寄せながら急こう配の坂道を進み、約2時間ほどかけて登山者が歩きやすくなるようにと準備を整えた。
開花状況の情報は、三条市がホームページに掲載している。