燕市宮町、戸隠神社(星野和彦宮司)の春季祭礼が14、15の2日間、行われており、宵宮の14日は日が傾き始めると木場小路万灯組と横町万灯組の2つの万灯組が出陣し、午後9時過ぎまで氏子町内を練り歩き、門付けや下座で踊り子が伊勢踊りを披露した。
ことしは5年ぶりに三条祭りと日程が丸かぶりしたため、大通りと戸隠神社境内に店を構える露店商の出店が大きく減り、昨年の137店の6割を切る81店にとどまった。とはいえ予報でもまったく雨の心配のない青空が広がり、三条で最高気温19.7度のさわやかな陽気となって人出が多かったためか、例年並みかそれ以上のにぎわいだった。
万灯組の若連中の参加も例年より多い印象。木場小路万灯組は午後3時から木場小路で30人余りが参加して出陣式を行い、戸隠神社の渡辺大蔵権禰宜(ごんねぎ)がおはらいを行った。4時に集会所前に集合してから「お玉さん」と呼ぶ小学生12人による伊勢踊りの門付けや下座に出発した。
横町の踊り子も小学生12人。午後3時半から踊りの指導を受けている花柳流の師匠の家の前で皮切りに踊りを披露したあと、練習場の前で同じくおはらいと出陣式。ことしの総代、研磨職人遠藤英作さん(45)=白山町3=が鏡割りも行い、再び伊勢踊りを披露してから門付けなどに出発した。関係者だけでも裕に250人以上、見物客も含めると数百人にものぼった。
この日のハイライトは、夜の戸隠神社での下座。午後8時から木場小路万灯組、9時から横町万灯組が行い、それぞれ戸隠神社入り口に万灯を据え、踊り子らは参道に一列に並んで踊った。あちこちから「かわいい」の声が聞こえ、「こんなに小さいのに頑張ってる」と目を細め、感動している人もいた。
15日の例大祭は午前8時から市中はらい、午後1時から拝殿で神事が行われる。市中はらいは奉仕神職らにより氏子町内全域で行われる。午後4時にみこし行列が出発して大通りを練り歩き、9時に戸隠神社に還御。万灯組は14日に続いて朝から万灯を運行し、木場小路万灯組は午後8時から戸隠神社で舞い込み。横町万灯組は9時前には舞い込みを終わる。