燕市宮町、戸隠神社(星野和彦宮司)の春季祭礼は、宵宮の14日に続いて15日も抜けるような青空が広がった。14日は例年にないにぎわいだったが、それと比べると15日は落ち着いた雰囲気に。2日間にわたって戸隠神社の氏子町内で万灯をひき、踊りを披露した木場小路、横町の2つの万灯組は15日夜、舞い込みを行って祭りの幕を引いた。
万灯組は色とりどりの花で飾った万灯を引き、小学生12人の踊り子が手分けして家々に伊勢踊りの門付けに回る一方、要所では全員で「下座」と呼ぶ街頭踊りを披露した。
すっかり日が沈んで午後8時から木場小路万灯組、8時半から横町万灯組が舞い込みを行った。それぞれ総代がちょうちんを回すとそれを合図に若連中が外から境内へ走り込み、先を争って拝殿へ駆け込み、気勢を上げた。それを3度、繰り返して終わった。
続いて夕方に出発したみこし行列が拝殿に戻ると、上横町神楽保存会が拝殿の前で獅子神楽を奉納。渡辺大蔵権禰宜が神事を行って御霊(みたま)を拝殿に戻して2日間の行事をすべて終わった。
舞い込みは祭りの終わりを惜しむように拝殿で気勢を上げてなかなか終わろうとしないことが多いが、ことしはまるで夏祭りのような暑さのなかでの春祭りに疲労の色は濃く、あまり引っ張らずに終わり、拝殿へ走り込む若連中も後ろの方は歩く人も目立った。
とはいえ、珍しくまったく雨の心配がいらなかった春祭りに力を出し切り、充実感は格別。口々に「いい祭りだった」と笑顔で戸隠神社をあとにしてゆっくりと日常に戻っていた。