孫のような子どもと一緒にかるた取りをして特殊詐欺や交通事故の防止の意識を高めようと、燕署(斉藤正栄署長)は18日午前10時から燕市東栄町、きららおひさまこども園(宮路会里園長・園児275)でオリジナルのかるたを使った初めての安全・安心かるた取り大会を開いた。
こども園と燕市交通安全協会、燕市高齢者交通指導員連絡協議会と協働して開いたもので、大会に参加したのは年長児70人と県知事の委嘱を受けている燕市内の燕市内の高齢者交通指導員約40人のうち16人。県警のマスコットキャラクター、ひかるくんとひかりちゃんも応援に駆けつけた。
かるたは全国の標語をアレンジして全部で45枚ある。取り札も既存のイラストを使い、A4判の紙に印刷し、事前に園児に塗り絵をしてもらってラミネート加工した。
高齢者交通指導員1人と年長児2人の3人でチームをつくり、遊戯室の床に並べた取り札を囲み、「そんな話ありません 得する前に気をつけて」、「携帯電話 知らない番号着信拒否」、「ぬれいている 雨の道路は危険だよ」と読み上げられるといっせいに取り札を探した。
園児は取り札を見つけて走ったり、取り札の間を歩いて探したり。取り札を見つけると「あったー!」と大きな声を上げて喜び、取り札を同じチームの高齢者交通指導員にプレゼントし、高齢者交通指導員は孫のような園児たちに目を細めっぱなしだった。
高齢者交通指導員は60歳代から上は80歳まで。小沢悦郎さん(73)は「自分のじいちゃん、ばあちゃんみたいに子どもが寄ってきてくれる」と喜んでいた。
県内で多発する特殊詐欺被害の防止と高齢者交通事故防止を目的に行ったもので、かるたを使った取り組みは県内でもおそらく初めて。燕市でご当地かるた「つばめっ子かるた」を使ったかるた大会が人気になっているのをヒントに、高齢者に直接、安全、安心を啓発するよりも子どもたちから伝えた方がより記憶に残るのではと企画した。
好評なら、ほかの保育園などでも実施したい考えだ。かるたはしばらくの間、燕署の正面玄関入り口の掲示板に掲示し、来庁者にも広報する。