加茂市岡ノ町、貸しアトリエ「あとりえきっか」では、20日から22日までの3日間、オーブン粘土人形作家の「ねんど母さん」こと高田香代さん(49)=新潟市=の初めての個展「〜河童山のこどもたち〜ねんど母さん展」を開き、50点余りの作品を展示する。
作品はドイツ製のオーブン粘土から生まれる。モチーフは子どもや、小さいころから怖いものが好きで、大好きな妖怪も多い。細工の細かさ、多彩な色使い、優しい顔をした表情の豊かさも魅力だ。
会場の14畳ほどのスペースを作品と手作りのディスプレーを駆使し、「夏休みのおばあちゃんち」をイメージした世界観をつくりあげた。プール道具を手に「河童山」のバス停でバスを待つ子どもとかっぱ、タチアオイの咲く踏切で敬礼する子どもとかっぱなどがある。
ペットボトルを素材に作ったアゲハチョウ、高田さん家族を作品にした「我が子の成長」のコーナーも。会場入口に置かれた片方の下駄、建物に張られた標識など、オーブン粘土以外にもあちこちに隠された作品を見つけるのも楽しい。
高田さんは9年前からオーブン粘土人形を手掛ける。子どもの幼稚園入園を機に「何かをしたい」と思い、オーブン粘土人形のカルチャースクールに通い始めたのがきっかけ。最初から製作が楽しく、月1回の教室だけではもの足りずに自分でどんどん作品を作った。
自分で楽しむだけでなく、幼稚園のママ友から最初のオーダーを受け、制服を着た幼稚園児の人形を作った。1、2年後にはフリーマーケットやグループ展などにも出品し、販売も始めている。
ねんど母さん展は、午前10時から午後6時まで。入場無料。作品は、一部を除いて販売もする。会期中、会場近くの青海神社春季大祭のため交通規制が行われるので注意が必要だ。