梅雨を前にして大雨などによる災害に備えて三条市は20日、月岡地内に建設中の遊水地や土砂災害特別警戒区域など、ことしも市内の河川や山地などの危険カ所4カ所を巡視した。
毎年、出水期を前に行っている巡視で、市長や副市長など市の災害対策本部や消防本部、三条地域振興局、三条署、消防団など合わせて23人が参加した。
午後1時に市役所三条庁舎をマイクロバスで出発し、月岡地内に建設中の「遊水地整備工事カ所」、1月に新たに土砂災害特別警戒区域に指定された「吉野屋地内」、上須頃地内の「瑞雲橋左岸水防カ所」、地場産センターに隣接する須頃郷第3公園の「雨水貯留施設整備カ所」の4カ所を回り、それぞれ担当者から工事の状況や災害の危険度などを聞いた。
遊水地整備工事カ所の概要は、五十嵐川の河川の流量を洪水時に一時的に貯留し、その後、緩やかに排出することで流量調整を図る。
現在ある堤防道路をはさんで2つの池が作られており、事業期間は2011年度から17年度。その広さは東京ドーム10個分近い40万平方メートルの広さは東京ドーム10個近くになる。
貯留量は最大180万立方メートルで、東京ドーム1.5杯分。洪水時以外は農地として利用する。遊水地が利用されるのは04年の7.13水害、11年の7.29水害のの洪水の流量を想定しており、国定勇人市長は説明を聞きながら「(遊水地に洪水が)入らないことを願う」と話していた。