三条商工会議所青年部(福田隆宏会長・119人)は7月7日から10日までの4日間、フランスのパリで開かれる日本文化の総合博覧会「Japan Expoパリ」に初出展し、「全市民が職人」をテーマに工業や食を含めて立体的に「燕三条」の魅力をアピールする。
25日、三条商工会議所でプレス発表会を開き、福田会長、曽根忠幸マーケティング委員会委員長、山村興司副会長らが出席して、出展の目的や概要について話した。
Japan Expoには、日本と日本文化に恋する人たちが一堂に集結。マンガ、武道、ビデオゲーム、民芸、J-POPから伝統音楽までをカバーし、パリ市内から30分で日本を丸ごと満喫できる。
さまざまなメディアの注目を集めて若い層の人気を呼び、昨年は24万7千人余りが来場している。
三条商工会議所青年部の出展は、会員やデザイナー15人が参加。10月6日から9日まで燕三条地域で開かれる「燕三条 工場の祭典」で、地場産品と引き換えられるクーポン券もついたパンフレットの配布や食関係の実演も計画している。
これまでもロンドンアンテナショップ、2008ギフトショネリー台北、シンガポール日本製品アンテナショップなど海外への出展経験はあるが、いずれも工具や手道具などの最終製品を展示し、ものづくりの品質の高さなどをPRするB to Bのアピールがほとんどだった。
しかし、製品ができるまでに加工や機械そのものの製造、木工などたくさんの工程に関わる人がいる。その製品を使う農家や飲食、造園などさまざまな業種の、それぞれの職人の存在が欠かせない。今回は切り口を変えて職人をフォーカスし、プロダクトでは伝わりにくい燕三条の潜在的な魅力を伝える。
アピールにとどまらず燕三条を訪れてほしいという思いから「燕三条 工場の祭典」などをPRする。インバウンド需要や労働力不足の解消も視野にあり、来場する若者によるSNSの情報発信力にも期待している。
今回の事業を通じてフランスから「燕三条 工場の祭典」に10人が来場したら目標達成と考えているが、一方で「Japan Expo」出展が国内で関心をもつ人が増えることにも期待。B to cなど初めてのスタイルでのぞむため、「今回はふたを開けてみなければわからない。青年部としてのチャレンジということもある」とも話した。