三条市指定天然記念物「万葉の藤」の管理団体、万葉の藤管理組合は、文化財保護に多大な貢献があったとして、新潟県文化財保護連盟から文化財保護功労者として表彰される。
7日に新潟市中央区・新潟会館で行われる表彰式で表彰を受ける。万葉の藤は三条市井栗地内にあり、大きなエノキにからんだフジの古木と古い石の祠(ほこら)がある。古くから地元では「藤ノ木さま」と呼ばれて親しまれている。
日本最古の歌集、万葉集巻十七にある「妹が家に いくりの森の藤の花 今来む春も 常かくし見む」は、井栗にあったフジを詠んだものとも言われが、現在のフジはこの歌が詠まれたころのものではない。
1964年に旧三条市指定文化財となり、その後、新市指定の天然記念物になった。万葉の藤管理組合は64年以降に結成され、草取り、冬囲いのほか、近年は樹勢回復にも尽力している。
三条市ではこれまでに三条祭りの大名行列や栄神楽、郷土史研究家の荒木常能さんなどが新潟県文化財保護連盟から文化財保護功労者として表彰されている。