「三条市の自然豊かな下田郷にリトルグレイが!」。五十嵐川に地球外生命体「リトルグレイ」としか思えない顔が浮かび上がっているのが発見された。「Google マップ」のストリートビューにも映り込んで世界にも発信されており、「宇宙からのメッセージ?」、「リトルグレイの地縛霊では」と地元でさまざまなうわさが広がり始めている。
リトルグレイが見られるのは、ハクチョウの飛来地としても知られる森町地内。国道289号から山奥へ向かい、五十嵐川に架かる鶴亀橋を渡ったら、五十嵐川右岸沿いの道路を上流方向へさかのぼる。
長禅寺を過ぎてさらに上流へ。山肌に掘られた穴に石仏が安置されていたり、直径1メートルはある人工的な横穴が空いていたり。うっそうと葉を茂らせる木々が道路に覆いかぶさるように枝を伸ばしている。昼なお暗く、ひとりでは昼でも薄気味悪い。
長禅寺から約400メートル。左手の沢から清水が流れ込んでいる部分の五十嵐川河川敷を見下ろすと、五十嵐川の水に洗われた岩盤にリトルグレイの顔が!。リトルグレイは、宇宙人の映像としてよく見られるもので、背が低く、灰色や青の体に逆三角形の細長い顔、大きな目玉などが特徴だ。
五十嵐川のリトルグレイは顔の幅が1メートル以上もある。一度、リトルグレイに見えてしまうとそれ以外のなにものにも見えない。口と目の部分に入っている石が舌や目玉に見えていっそう顔に見える。上流側より、下流側から見た方がよりリトルグレイらしく見える。それと知らずに初めて見た人は声を上げて驚くくらいだ。
野暮なことを言えば、この穴は甌穴(おうけつ)と呼ばれるもので、水流によってできた穴。穴に石が入ると水量が増えたときに水の流れで中の石が回転し、さらに穴を大きくする。それはそれとしてもリトルグレイに見えることに変わりはない。
見つけたのは三条観光協会(杉野真司会長)の事務局スタッフ。3日にバイクで通りかかって何気なく川に目をやったときに視界に入った。さっそく7日に三条観光協会のFacebookページに掲載したところ、10日までに2,000件以上のアクセスがあり、ちょっとした話題だ。
ところがすでにGoogleの地図情報サービス「Google マップ」の道路上から撮影したパノラマ画像が見られる「ストリートビュー」という機能には、このリトルグレイがしっかりと映り込んでいる。
「ストリートビューで世界に発信され、何かメッセージを届けようとしているのでは」、「数千年前に下田にUFOが墜落したときの宇宙人の地縛霊」という珍説も。それに留まらず、下田に伝わる怪力の持ち主だったとされる五十嵐小文治は宇宙人だったのでは?、大漢和辞典を編纂した下田出身の漢学者、諸橋轍次博士の仕事は人間わざとは思えない…など、何でもかんでも地球外生命体や宇宙との関係を取りざたする人も。
リトルグレイを生かした名物ができないかと頭をひねる人までいるが、ひとまずこの夏、下田のリトルグレイ見学が熱くなりそうだ。なかでもリトルグレイを見られる五十嵐川右岸の対岸にある道の駅「漢学の里 しただ」に駐車し、そこでレンタサイクルを借りて自転車で風を切って移動して見物するツアーがお勧めだ。
五十嵐川の下流側に架かる鶴亀橋と上流側に架かる八木橋間を周回する約6km、休憩なしで自転車で30分足らずのルートで、夏の下田郷も満喫できる。三条地場産業振興センター燕三条ブランド推進室内の三条観光協会事務局(電話:0256-36-4123、土・日・祝日・年末年始除く9:00〜17:00)へ。