2014年に三条市下田地区の森町小学校と統合されて閉校になった旧荒沢小学校の校舎で12日、閉校以来、初めての大掃除が行われた。
旧荒沢小は昨年から三条市地域おこし協力隊のNPOソーシャルファームさんじょうで活動する隊員が活動の拠点に利用している。ふだん使っている部屋は自分たちで掃除しているが、広い校舎全体には手が回らないことから、地元荒沢地区の若手グループ「荒沢若衆会」に協力を求めて行った。
荒沢若衆会のメンバーとその子どもなど地域から50人以上が参加。閉校から2年、何も使っていなかったとはいえほこりがたまっており、壁のほこりを落とし、床をはいてモップをかけたり。教室を除いて校舎全体を1時間余りかけて掃除した。
最後は体育館でぞうきんがけ大会。参加者全員が横一列に並び、カウントダウンしていっせいにスタートし、1往復して速さを競った。人海戦術で1往復しただけであっと言う間にぞうきんがけ完了。優勝者には賞品を贈って表彰した。
大掃除のあとは、昼食として荒沢若衆会で調理した特製のすいとん汁をみんなで食べ、ソーシャルファームさんじょうで活動する地域おこし協力隊5人の自己紹介も行い、交流した。
荒沢若衆会の団体職員大崎信浩さん(45)は、久しぶりに荒沢小に入った。昨年は一緒に荒沢小に勤務して結婚した先生の結婚披露パーティーが荒沢小で開かれた。大崎さんも荒沢小出身で、荒沢小は今も地元の人たちにとっては心のより所のひとつ。「地域の大事な建物を地域の人たちが集まって活動するのはいいこと」と話していた。
地域おこし協力隊では、冬にももう一度、大掃除を行い、地域おこし協力隊がいなくなったとしても年2回ほどのペースで大掃除が続くことに期待している。