日帰り温泉の三条市南五百川、八木ヶ鼻温泉「いい湯らてい」にこの夏、昨年に続いてダムカレーが登場するが、ことしは「いい湯らてい」と同じ株式会社下田郷開発(代表・国定勇人三条市長)が運営する同市庭月、道の駅「漢学の里しただ」の農家レストラン「悟空」にも登場。しかもそれぞれ三条市下田地区にあると笠堀ダムと大谷ダムをカレーで再現し、ダムマニアの注目必至だ。
「いい湯らてい」は25日から「笠堀ダムカレー」(税抜き980円)、「漢学の里しただ」は27日から「大谷ダムカレー」(同)を販売する。「漢学の里しただ」は土、日曜と祝日はバイキングとなるため、平日限定の提供となる。いずれも雪の降るころまでの販売を予定している。
2種類ともダムの形状をライス、ダム湖をカレールーで再現し、彩り野菜も盛りつける。ルーは、水のようにさらさらしているとライスでせき止められずにしみ出し、とろみをつけ過ぎればダムから流れ出さない。ダムの一部を崩すとルーが流れ出るようにちょうどいい粘度をねらって調理する。
それ以外の工夫もある。「笠堀ダムカレー」は重力式コンクリートダムを再現し、現在、行われているかさ上げ工事に見立ててライスの上にヒレカツを載せる。「大谷ダムカレー」はロックフィルダムを再現し、三条産ポークも使い、ダムから流れたカレーを温泉タマゴと混ぜて辛いだけじゃないカレーと甘みのまろやかさも楽しんでもらう。また、非公認ダムカードもプレゼントする。
一昨年、笠堀ダム完成50周年記念でこの2カ所と下田地区の2つの飲食店の計4カ所で期間限定の特別メニューとして「ダムカレー」を提供した。昨年は6月から11月まで「いい湯らてい」でダムカレーを販売し、予想以上に好評だったことから、種類を変えて経営が同じ「漢学の里しただ」でも販売することにした。
ダムマニアの目は厳しい。昨年は山あいが表現できないので浅いカレー皿はNGとの指摘を受け、ダムカレーのためにわざわざ深皿を用意するなど、マニアの要望に応えて改良した。
「いい湯らてい」はゴールデンウイーク、「漢学の里しただ」はヒメサユリの花が咲く春がハイシーズン。両方をのダムカレーを企画した「いい湯らてい」の渡辺孝秀統括料理長は「ダムカレーをきっかけに下田へ足を運んでもらえればありがたい」と言い、「カレーを食べて新陳代謝を上げてやせようという作っている人の願いも込めて」と笑っている。