内閣府大臣補佐官の伊藤達也氏が15日、三条市内を視察し、注目を集めているトップランナー的な地元企業を中心に9カ所を精力的に回った。
三条ものづくり学校と同校に入居する女性だけのデザイン会社、エムズグラフィックを皮切りに、包丁のタダフサ、まちかか交流広場「ステージえんがわ」を視察し、昼食。午後から三条信用金庫本店で理事長と意見交換、燕三条地場産業振興センターを視察、理事長の鈴木力燕市長と懇談。さらに燕市の鎚起銅器の玉川堂、三条市へ戻ってつめ切りの諏訪田製作所、鍛冶の技で刃物を作る三条製作所、アウトドアブランドのスノーピークと、1日9カ所も回った。
最後の視察先、スノーピークは伊藤氏が希望した視察先。車から降りたった伊藤氏「すごいね!」と、本社でありながら広大なキャンプフィールドが広がる環境に目を見張った。社内の見学では、社員の席が決まっていないフリーアドレスのオフィススタイル、永久保証制度と充実したアフターサービスなど、先進的な取り組みを目の当たりにした。
山井太社長との懇談で伊藤氏は、スノーピークが地方創生事業や観光地域づくりを推進するDMOに協力してくれていることに感謝し、DMOをなんとか根づかせたいなどと話した。
山井社長から「燕三条の印象はいかがですか?」と水を向けられた伊藤氏は、「非常に感銘することが多く、皆さん誇りをもって仕事をしている。地方創生のいちばんの理念は地域の資源や個性を未来へつなげていくこと。そういう意味でもリーダー的な存在の地域だと」と答え、それは「市長のリーダーシップが…」と持ち上げた。
視察後、伊藤氏は「地方発のグローバル企業で、地域から育った企業が世界に羽ばたいた。なぜ、この地域でこれだけ世界的に評価されたのか。東証一部に上場された社長さんにぜひお会いしたいと思った」、「北海道の帯広・十勝地域でもスノーピークさんが地方創生を後押しされている。その意味でも本社にお伺いしたかった」と話した。