8月11日から13日までの3日間、三条パール金属スタジアムで昨年に続いて東京六大学野球の育成試合「第2回大学野球サマーリーグ」が行われるのを前に20日、参加大学のマネージャーが三条市内の宿泊先や球場、施設などを見学した。
サマーリーグは昨年、初めて行われた。2013年度から同スタジアムと慶応大SFC研究所が共同研究に取り組むなかで、研究者で慶応大野球部OBでもある拓殖大商学部准教授・松橋崇史さんをはじめ野球部OB会「三田倶楽部」の協力で、慶応大野球部が幹事となり、各大学に参加を呼びかけて実現した。六大学野球の興行試合はずっと神宮球場だけで行われ、神宮球場以外で行われたのは三条パール金属が初めてという歴史的な1ページにもなった。
試合の出場機会が限られる1、2年生を中心としたいわば二軍、次世代主力選手による教育リーグで、昨年は慶応大と明治大が参加。慶応大と新潟医療福祉大の対戦も行い、予定した上武大(群馬)は雨でキャンセルした。
ことしは慶応大と明治大に加えて立教大と六大学ではないが在京の東洋大の4大学が参加して総当たり戦を行うほか、慶応大はさらに地元の新潟医療福祉大、中越高校とも対戦。試合数も大きく増えたので、日程も昨年の1泊2日からことしは2泊3日と長くした。
昨年はホテルに宿泊したが、ことしは参加大学が増え、各大学とも選手25人、マネージャーなどを加えると30人前後になり、4大学で120人の大所帯。経費を抑えたいので、三条市下田地区の集会所を借りることにした。
集会所の環境を確認するのが視察のいちばんの目的。どこも施設の広さは十分で寝具などは借りて宿泊するが、うち1カ所はエアコンがなく、エアコンのある施設への変更などを検討することにした。また、宿泊先の集落との交流事業も行う計画で、応援もしてもらいたいと考えている。
視察は各大学ひとりのマネージャーが訪れ、仕掛け人の松橋さんも同行した。慶応大の小幡真之さんは「1、2年生は試合に出られるチャンスが限られているのでありがたい」、明治大の関谷駿介さんは、「昨年のサマーリーグで見た慶応の選手を神宮で見るようになり、ほかの大学の選手を見る目が変わった」、立教大の久戸瀬康平さんは「新人戦で戦った明治大学などに選手はいろんな思いがあるはず」、東洋大の澤田延嘉さんは「六大学主催でいい機会を与えてもらった」などと話した。
球場ではグラウンドの芝生の状態やダッグアウト、ブルペン、選手更衣室などを確認。スマホのカメラでも記録し、「想像以上」と口をそろえて設備の良さを喜んでいた。