昨年11月に貫通した国道289号の七号トンネルの貫通石を使ったストラップが誕生。ことしも26日から運行される「秘境八十里越体感バス」の参加者限定の乗車記念としてプレゼントされるもので、人気を呼びそうだ。
貫通石は全体に緑色で、凝灰岩が主体で一部、安山岩を含む。そのテントウムシくらいの小さなかけらをハンドメードに良く使われる透明な“レジン液”で固めて樹脂に封じ込め、ストラップのひもをつけた。
形状ははラウンド、スクエア、ティアドロップの3種類、ひもを取り付ける金具がゴールドとシルバーの2種類あり、組み合わせは計6種類。7号トンネルのある下田地区に伝わる大谷地和紙に「三条市 秘境八十里体感バス乗車記念 貫通石」などと印刷した紙とともにビニール袋に入れてプレゼントされ、種類を自分で選ぶことはできない。
貫通石はトンネルの貫通点で採取された石で、安産や「意志(石)を貫く」として学業成就、就職成就にご利益があるとされる。貫通石を使ってペーパーウエイトや文鎮にすることは多いが、ストラップは珍しい。
パワーストーンとしても少しでもご利益がアップすればと24日、下田地区の式内社、八木神社で石澤功宮司が貫通石の清祓(きよはらい)祭を行った。七号トンネルは塩野渕地内にあり、塩野渕を鎮める若宮社も、21ある石澤宮司の兼務社のひとつ。石澤宮司は七号トンネルの着工や内部工事に伴う安全祈願祭も現地へ出向いて行っている。
清祓いには、担当の三条市営業推進室観光係の中村春菜主事が貫通石を持ち込んで参列。石澤宮司が祝詞をあげ、金幣や水で貫通石をはらい清めた。「おはらいをし、清め、そして魂を注ぎ込むことによって人の手に渡り、生き生きとしたお守りにもなる」、「ますますこの八十里越越の関心が高まり、この事業が繁栄し、なおかつ開通により多くの人々が会津を、越後をと交流が盛んになることを込めて祈願申し上げた」とあいさつした。
まだ開通していない国道289号を工事用道路を使って体感することしの秘境八十里体感バスは、16回に渡って行われる。募集は6、7月の第1期、8、9月の第2期、10、11月の第3期と3期に分けて行われ、6、7月分は申し込みを受け付け中。8、9月分の運行は1泊2日の初めての只見宿泊便となっている。
体感バスの申し込みや問い合わせは近畿日本ツーリスト株式会社燕三条支店(電話:0256-61-3000、FAX:0256-61-3002、メール:sanjyo@or.knt.co.jp)へ。