自民党の麻生太郎副総理兼財務相は25日、県内で参院選新潟選挙区の自民党候補の応援演説を行い、午後7時からは長岡市・栃尾文化センターで支持者ら約200人を前に熱弁した。
麻生氏は昨年、地元栃尾出身の元郵政相、渡辺秀央氏から長岡花火に連れって行ってもらったことから話し、参院選新潟選挙区はこれまでの二人区から一人区になったが、面積の広い新潟県が一人区でいいのかと疑問を示した。
2009年の衆院選で政権交代してから「極めて悲惨な3年数カ月だった」とし、民主党政権で上がらなかった公務員の給料が自民党政権になって上がった、求人が増えて高知県では戦後初めて有効求人倍率が1を超えたと、自民党政権による政策で景気が回復したことを強調した。
イギリスのEU離脱派の勝利で、民進党の岡田克也代表が「アベノミクスのうたげは終わった」と言ったことを取り上げ、「うたげが終わったのならなぜ円が買われるのか」、世界は金利もほとんどつかないのに日本の国債を買いたがっていると反論した。
景気回復には金融緩和が必要だったが、これまで20数年間、金融政策を間違えた。戦後、世界中、デフレを経験した国はなく、デフレからの脱却に取り組んでいるのは日本が初めてとし、政権を奪還してから日銀に金融緩和を求め、白川方明総裁に引退してもらったとした。
財政再建のためこの3年3カ月間、まずは景気回復、次いで財政再建に取り組み、消費税の値上げを除いて税収は15兆円増え、地方税を入れたら21兆円増えた。企業はもうけが増えたら、賃金を上げる、配当を増やす、設備投資の3つがあるが、企業はこの2年半で50兆円の内部留保を増やしたのに、設備投資を5兆円増やし、給料は3千億円増やしただけ。しかし経団連は税負担の軽減を求め、「おたくらこの間にもうけた金で何もしていないじゃないですかと。まずはやることやってくださいと。これがわれわれの経団連に対する言い分」。
景気をさらに良くするにはさらにアベノミクスを前に進めることで、「それには政権の安定以外、方法がない」。民主党政権は小沢一郎氏がまとめたが、今は共産党がまとめているとし、議席の3分の1以上を取るというのは、「かつてのちょっと変えてみませんかと同じじゃないですか」、「そのころ、ちょっと変えてみませんかで引っかかった人はここにもいっぱいいるはずだ」と批判した。
「県会議員全体のまとまりが悪いこともはっきりしてる。さらにまとめなければいけないこともはっきりしてんだけど」、「今の政策は是か非かというのを問うているので、ぜひ皆さん方にかつてのあの政権に戻すんですかということを言われれば、われわれはそれはノーだろと思ってる」といつものべらんめえ調で自民党の支援を求めた。