4日午後7時から三条市総合福祉センターで参院選新潟選挙区(改選数1)に立候補した自民党現職の中原八一氏(57)の個人演説会が開かれ、応援に河村建夫元官房長官、さらに安倍晋三首相の昭恵夫人が訪れた。
会場には約400人が参集。河村氏は「(中原氏が)やや有利という情報もあるが、自民党の調査では負けている」。その原因は今まで新潟選挙区は定数が2で、1議席は自民党が必ず確保できていたという気の緩みやTPPなど農業問題もあるとした。
イギリスのEU離脱やアメリカは大統領選挙のさなかにクリントン氏の私用メール問題で警察が捜査しようとしていることにふれた。安倍首相はサミットは立派に乗り切り、世界の動きを見て消費税増税を先送りし、そのためにも「政権の安定が必要」と説いた。
「国の安心、安全を守るのが政治の最大の要諦」で、それに向かってやっていくためにも「どうしても政治の安定がいる」。だから安倍首相も3度目の新潟県入りをする。新潟選挙区には新潟の浮沈、日本の浮沈がかかっているとし、「地方創生について互いに良くわかっており、ローカルアベノミクスはこれから」で「その先頭に立てるのは中原八一さん」と支援を求めた。
昭恵夫人は、安倍首相が高校生のころからの難病指定の潰瘍性大腸炎のため、第1次安倍内閣では1年で、辞任せざるを得なかったことから話した。病気を治すために国会議員を辞めるよう勧めたこともあったが、安倍首相は「病気を押しても命を賭けて自分はこの国のために働きたいんだという思いで頑張ってきた」。
「野党からもいじめられて、わたしも家庭内野党と言われていることもあるので、家に帰ってわたしがあれこれ言うともう国会の場でさんざん野党にいじめられてるんだから、家に帰ってまで言わないでくれ、と言われることもあって最近は少しおとなしくしてる」と家庭のようすも話した。
辞任すると「総理を投げ出した、無責任な男だというふうに言われて大変、大きな批判を浴びることになった」が、「今、思えばいい経験」。野党になって民主党政権の間に自分だったらどうするかとずっと書きつづっていたことを今、ひとつひとつ実行に移している。
経済政策、女性活躍、地方創生、1億総活躍に取り組み、「これから本当の意味で豊かで幸せな日本の国をつくるためにもっともっと全力でこの取り組みにまい進をしていくところ」で今はまだその途中。「安倍晋三にこの国をお託しいただきたい、信じていただきたい」、「主人はこれからも命がけで全力で頑張っていくために、そのためにも中原氏が必要」と中原氏の大勝を求めた。
また、あいさつに立った国定勇人三条市長は「国定勇人ではなく三条市長として、三条市にとって、三条市のために、どの候補だったらいちばん確実にわれわれの町を発展させてくださるのか」を判断をし、「この方ならと思う候補に対して精いっぱい応援をさせていただく。これがわたしの生きる道なのであります」と力を込めた。
「もともと応援する候補とは裏腹に対立する候補の方々を誹謗中傷したりするのはあまり好きではない」と前置きしながらも、対立候補の森裕子氏(60)には「ほんとだめなんです」と辛口だった。
上京して国会議員には、三条市が抱えている問題を一生懸命に話し、少しでも記憶にとどめてもらおうとするが、中原氏は国交省政務官のときも、いつも気にかけてくれたと振り返った。
7.13水害から10年の追悼式典にも政務官として出席してくれ、限られた期間のなかでの復旧作業を全面的に認めてもらった。新通川は国の予算の4分の1を三条市に投入してもらい、予算会計年度1年間ですべてやり終えるようになったのは「中原さんが政務官のときにご決断いただいた」、「聞く耳だけでなく実際に実行してる」と感謝した。
それに対して森氏は「三条市の“さ”の字を言おうとすると20分間、延々、自分の話。しかもどうでもいい話」で、「20分あったらどれだけ三条市のことを森先生にお話できたか」、「三条市のために何をしてくださったのか」と苦言を呈した。
「素直な事実を皆さま方に吐露させていただくためにやってまいった」とし、「今後の三条市の将来のために、三条市に耳を傾けて実行してくださる方がいいのか、そうではなく自分のことばっかりしゃべって三条のことをかけらも思わない方がいいのか、良識ある選択をしていただきますことをお願いを申し上げる」と締めくくった。