燕市産業史料館では9日から31日までやかん展「やかんだらけの展示会。」を開き、鎚起銅器の伝統を守る燕市で作られたやかんばかり46点を展示。“やかん”にかけて22日は夜間開館も行う。
展示しているやかんは、館蔵品のやかんのほとんどの39点と同史料館の斉藤優介学芸員所蔵のやかん7点。明治から平成まで、燕市で銅や銀で作られたやかんを展示している。
おもしろいのは展示方法で、同史料館倉庫に眠っている民具を引っ張りだして展示台代わりに利用。火鉢やこんろ、ちゃぶ台に載せたやかんは実際に使われていた姿だが、たんす、真空管ラジオ、木おけに載せたやかんも。展示位置が低いので床に座って見たくなり、インスタレーションともなっている。
大正15年の地図「燕各営業所案内」に掲載された燕市内の鎚起銅器などを製造する会社の広告や大正時代の商品写真も展示しており、過去百年の燕市で生まれたやかんの歴史や系譜を会場に凝縮している。
10日は午後2時から斉藤学芸員による作品解説会「やかんだらけの解説会。」を開く。22日は「やかん開館2016。」を開き、ふだんは午後4時半までの開館のところ午後9時まで夜間開館し、午後4時以降の入館はプレゼントも用意。あわせて午後7時から「やかんの夜会。」と銘打って斉藤学芸員が1時間半にわたってやかんのことだけについて話す。
会期中の休館日は11日(月)。入場料はおとな300円、子ども100円。問い合わせは燕市産業史料館(電話:0256-63-7666)へ。