10日行われた弥彦村議補欠選(欠員2)で、小林豊彦村長派の2候補はいずれも小差。小林村長は両陣営を訪れ、最悪の結果に「すべてわたしの責任」と謝った。
反市長派の本多啓三氏が1982票、中立の花井温郎氏が1159票で当選。村長派の丸山義晴氏(70)は花井氏に21票届かない1138票、小林晴雄氏(66)も約150票差の1007票で落選した。
下馬評では、本多氏が反村長派の票を集めてトップで当選、それに元村職員の小林氏が続くと見る向きが多かった本多氏とは思わぬ大差となり、村議を12期務めながらも前回の村議選で落選した花井氏にも敗れた。
結果的には村長派は候補を1人にしぼっていれば当選はかたかったが、2人が票を分け合う形で共倒れとなった。議会運営をスムーズに運ぶために2人を擁立、2人の当選を目指したが、最悪の結果となった。
小林村長は同級生の丸山氏の家で同級生をはじめとした支持者ら40人あまりとともに開票を待った。午後9時過ぎに開票結果の知らせがあり、落選の結果に小林村長はすぐに自ら立ち上がってあいさつした。
「こういう結果になってしまいました。誠に申し訳ありません。わたしの不徳の致すところ。常套句ですけれども。これだけ本多啓三さんが(票を)取るとはまったく予想していなかった。誠に申し訳ありませんでした。すべてわたしの責任」と深く頭を下げた。すぐに今度は小林氏の家へ向かい、同様にわびた。
村長派の候補をひとりにしぼっていれば当選した可能性が高かったことについて小林村長は「算数じゃないと思ったから」。結果については「結局、負けたのはわたしのせい。わたしが補助金を削減したこと。これがやられた」と分析。「若い人も良く動いてくれたんだけどいや、本当にまいった」とため息をつきながらも、補助金カットは「村のためなんだから」とし、結果は結果として受け止め、「やるしかない。大変ですけど」と腹をくくっていた。