三条市吉野屋、石動神社の夏季大祭宵宮の9日、ことしも吉野屋花燈籠講(村澤崇史講長・講中約50人)による伝統行事、花燈籠押しが行われた。
花燈籠押しの原形300年以上前にさかのぼるとされ、戦時中は中断したものの1947年(昭和22)に復活。7基の花燈籠が繰り出した最盛期と比べると今は2基まで減ったものの、伝統を絶やさないようさまざまな取り組みを続けている。
ことしも拠点の吉野屋フォーラムで日中から子ども向けの縁日を行い、子ども燈籠が石動神社大門前まで進んだ。6時に講中の30人ほどが担いで2基の花燈籠が連れ立って出発し、吉野屋地内を巡行。途中、花火の打ち上げも行った。
午後10時前に石動神社へ登る階段の下で激しく花燈籠をもんだ。約100人の見物客が花燈籠を囲み、担ぎ手はもうこれ以上は担げないというほど汗だくでくたくたになるまで花燈籠をもんだ。さらに約80メートル上の石動神社まで花燈籠を担いで登り、境内に用意した台に花燈籠を載せて花燈籠は終了だが、終わらせまいと再び何度も境内で花燈籠をもんだ。
無事に奉納したら拝殿で神事を行い、終わったころにはすでに日が変わっていた。