燕市吉田地区の夏まつり「第59回吉田まつり」が22、23の2日間、JR吉田駅前広場などを会場に開かれている。初日22日は梅雨明けが発表されて晴れ、夜は暑気がやわらいで絶好のまつり日和だったが、見物客は例年より明らかに少なく、この日、日本で配信開始となったスマホ用ゲームアプリ「ポケモンGO」に夢中になってまつりどころではなくなった子どもが多かったようだ。
午後7時から駅前広場で吉田中学校カラーガード部の演技で幕を開け、吉田中学校、吉田太鼓龍神会、新潟万代太鼓飛龍会が太鼓を演奏。8時から吉田民謡流しで、吉田ばやし、吉田繁盛ぶし、吉田甚句にあわせ41団体の2100人が踊りの輪をつくり、9時からのよさこい吉田繁盛ぶし&竿灯まつりや吉田商工会青年部の和太鼓演奏が行われた。
駅舎の前にことしもステージを仮設して行事を進行。例年ならその向かい側は見物客でぎっしりになり、通り抜けるのもままならいほどなのに、ことしはたっぷり余裕があった。前半の吉田中のイベントこそ大勢の保護者が見物していたが、それが終わるとぐっと見物客が減り、大げさに言えば例年の半分くらいの人出だった。
この日は海外で社会現象ともなっている「ポケモンGO」が午前10時ころからダウンロード可能になった。燕市役所でも昼休みから職員の間で話題になり、さっそくインストールする職員も。子どもならなおさらで、それを裏付けるように中高生の姿がほとんどなかった。
吉田まつりにあわせて行われている地元吉田諏訪神社の例大祭で出店している露店の出店者も「最初だけ一気にお客さんが来たけど、それからは全然」と絶好のまつり日和に思いがけない客の少なさにがっかり。「道理でゲームをしてるような子どもが多かった。そういうことされると困るよね〜」と、「ポケモンGO」という思わぬライバル出現に恨み節だった。
とはいえ、まつりの参加者の熱気は例年と変わらない。民謡流しは町内をはじめ、企業や団体の単位で参加。途中で恒例のアイス「桃太郎」を食べて休憩し、たっぷり汗を流して踊り続けた。燕市の友好姉妹都市、米国ダンディー村から来燕している使節団の生徒4人と先生1人も踊りに加わった。
竿灯まつりでは、ことしは新潟ガールズ集団「Lily&Marry’S」のひうらさゆりさんと細貝恵美さんが竿灯に乗り、嵐の中の船のように激しくもまれる竿灯の上で揺られた。ことしも最後は竿灯の上からもちまきを行って初日の日程を終えた。
23日は午後6時から子どもみこしのもみ合いに続いて、よさこいソーランの団体などが踊りを披露。参加者全員で新しいよさこい「舞燕」と「よさこい吉田繁盛ぶし」を踊る。8時に終わると、旭町ロータリーから駅前に集結する各町内の14基の山車が出発し、市街地を巡行して駅前に戻る。
旭町ロータリーには子ども絵灯ろう約380基をともす。山車の巡行の間、駅前では子どもたちによるヒップホップダンスやプア・アロアロ吉田ハラウによるフラダンスの披露が行われる。一方、吉田諏訪神社では午前10時半から例大祭、午後2時半からみこし渡御が行われる。