16日から9月25日まで長岡市栃尾美術館で開かれている「岩合光昭写真展 ネコライオン」にあわせて24日、世界を舞台に活躍する動物写真家、岩合光昭さんがギャラリートークを行い、岩合ファンが詰めかけて大盛況だった。
栃尾美術館は2011年にも岩合さんの写真展「どうぶつ家族」写真展を開いている。今回のは岩合さんがとらえた人間と共生するネコ、野生に生きるライオンを約180点の作品で展観。いくつかのテーマに分けてあくびをしたり、つめを研いだり、獲物を捕まえたりと同じようなポーズをしているネコとライオンを並べて対比させて展示。両者の共通点や差異を感じてもらっている。
ギャラリートークは午前と午後の2回行った。ギャラリートークが待ちきれなかったのか、午前9時の開館前から玄関で数十人が行列をつくった。午前11時のギャラリートークが始まるころには数百人が来館し、館内はゆっくり作品を鑑賞するどころではなく、美術館とは思えないほどごった返した。
ギャラリートークを行う会場には来館者が入り切らず、通路にまで来館者があふれた。岩合さんが展示室に現れると大きな拍手でわいた。
岩合さんはストライプのシャツに緑のジャケット、ジーンズのさわやかなファッション。NHK BSプレミアムでネコがテーマもドキュメンタリー番組「岩合光昭の世界のネコ歩き」が放送されており、その撮影のこぼれ話から始めた。
番組で30カ国、40地域くらい歩き、「本当にネコという動物はとても不思議。神秘的なところが多い」と岩合さん。ネコのいたらずも許容している漁民に「ネコに余裕がある所のネコは幸せ」、動物を見るときのポイントについて「どんな動物も腰が基本」。
「どこか人間の野性をネコによって気付かされる」とも言い、「ネコが幸せになれば人が幸せになって世界が幸せになると本気で思うようになった」と話を広げた。
来場者は女性が8割ほどを占め、幅広い背ダイン岩合ファン。約30分のギャラリートークに「楽しかったにゃー」と大満足。続いてサイン会も行われ、あまりの来館者に岩合さんは定員を増やしてテレビで見るのと同じソフトな笑顔でサインに応えていた。