燕市は19日、女性が輝くつばめプロジェクト推進事業で初めて男性を対象にした講演会を開き、市内企業や市職員ら73人が受講して女性に関するまさに目からうろこの情報に聴き入った。
女性特性マーケティング&コンサルティングの株式会社ハー・ストーリィ(東京都港区六本木)の代表取締役、日野佳恵子さんが講師。「仕事と生活 両立して充実ライフ!〜男女が共に活躍するために〜」をテーマに聴いてもらった。
日野さんはタウン誌の編集長、広告代理店のプランナーをへて結婚、出産を機に専業主婦を経験して起業。年に100本以上の講演を行い、女性特有の思いと行動である口コミと井戸端をイメージした造語「クチコミュニティー・マーケティング」を考案した。
日野さんは女性と男性の特性の違いから、違いを理解した仕事の割り振り方、異性の部下をもったときの接し方や能力の引き出し方などを具体例をあげてわかりやすく話した。
価値判断の基準が男性は行動なのに対して女性は気持ち。仕事での価値観は男性が成果に重きをおくのに対して女性はプロセスを重要視するなど、そうした違いを理解したほめ方や注意の仕方が必要になってくる。
女性は結婚、出産、育児、子離れ、親の介護と人生における変化、不確定要素が大きく、それにあわせた仕事の割り振りが必要で、女性は短期に目標を刻んだ方が伸びることなどを女性の目線で話した。
出席した男性の多くは、今までわかった気になっていた女性に対する考え方に違うことや考えもしなかったことを次々と日野さんに教えられて驚き、戸惑うほど。社員15人のうち女性が12人という環境で働く有限会社栄工業(山村則子代表取締役・燕市三王淵)の清野潤リーダーは、質疑応答でも直接、日野さんに女性社員との接し方について疑問をぶつけた。
講演後、清野リーダーはずばり「最高でした」。「仕事でも家庭でも長年の謎が解けた」と笑った。「考えたこともなかったことばかりで、話の内容がひとつひとつ思い当たることがあった。感覚ではわからず、こうして勉強しなければわからなかった」と大感謝だった。