三条市東三条1、「スナックあい」と宝くじの相沢屋を経営する相場礼子さん(73)は25日、東三条駅前の駐車場確保や駅正面側と南口側を結ぶ上空通路の設置など東三条地域の活性化のために役立ててほしいと、ことしもペットボトル募金に寄せられた善意など27万円余りを三条市に寄付し、「本当にすごい状況なんです」と1日も早い改善を願った。
午前11時に相場さんと東三条1・2丁目の丸山正夫自治会長、東三条商店街の丸山俊雄会長、東三条出身で相場さんの活動を応援している捧典さんの4人が市役所を訪れ、店内に設置したペットボトル募金に寄せられた来店客からの善意27、万0319円を包んだのし袋を国定勇人市長に手渡した。
東三条地域の活性化のための寄付はこれで5回になった。相場さんが東三条に住んで50年余り。東三条駅周辺の現状やさまざまな問題点を話した。相場さんによると今春、東三条駅がリニューアルされたが、改札の外のトイレの数は増えず、構内のバスの待合所はトイレが壊れていて、相場さんの店にトイレを借りるどころか、屋外で用を足す女性もいる。
ビール瓶ほどの太さの大ヘビがいることや、吐き捨てられたガムや吸い殻などのごみが散乱。歩道ががたがたで転ぶ人もあり、夜は暗い。
相場さんは「個人ではどうにもならない。せめて(問題解決の)青写真を教えていただきたい」、「そうすれば、われわれも募金などで協力できる」と迫り、「だから市長さん、東三条駅の周り、なんとか面倒見ていただいて。すごい状況」と訴えた。
現在の東三条駅周辺は、空き地ばかりが目につく。高速バスの発着点でもあり、1日平均の乗降客は燕三条駅よりも多いにも関わらず、駅利用者のための駐車場はない。駅前と駅裏を結ぶ通路もなく、線路をはさんだ両地域のアクセスもよくない。三条商業高校と三条東高校の最寄りで駅で通学の利用者も多く、国や県の出先機関、保険会社や銀行もあり、東三条地区だけの問題ではないと考えている。
国定市長は、今の状態を漫然と放置させるつもりはないと言い、JR東三条駅前の交通結節点としての機能向上について検討を行う東三条駅周辺交通対策会議を先月スタートしたと話したが、「恥ずかしながら何もしない状態が続いている。次回、お越しいただくときにはもう少し違った状態にできるように努力したい」と話した。