24日に宮城県東松島市で開かれた中学生以下のキックボクシングの階級別日本一を決める「2016DBSキッズ8階級王者決定戦」で、「SPORTS DOJO KAGAYAKI」(伊達皇輝代表・燕市吉田法花堂)所属の燕市に住む吉田中学校2年生の高桑勝翔君(13)が40kg級で王者となり、初めて日本一に輝いた。
男子は30kg級から50kgまで5階級、女子は30kg級から55kg級まで3階級あり、階級ごとに王者決定戦1試合を行い、それぞれ全国から選ばれた選手同士が対戦して勝てば日本一になるという大会で、3年前から毎年開かれている。
高桑君は40kg級で全国ランキング2位。同3位の愛知県名古屋市の選手と対戦した。試合は1ラウンド2分で2ラウンド。一進一退の試合となり、ダウンがないまま勝敗の行方は判定にもつれ込み、3人の判定員により高桑君は2-1で勝利した。
「SPORTS DOJO KAGAYAKI」は来年で創立10周年になり、ボクシングとキックボクシングのジムとしてスタートしたが、1年半前に今の場所に移転、広くなってからボクササイズや体幹トレーニングも手掛ける。高桑君は小学校4年生だった夏に、先にキックボクシングを始めていた友だちに誘われて通うようになった。
5年生の冬から試合に出るようになってめきめき力をつけた。最近は2位になることもあったが、ようやく念願の初めての日本一のタイトルを手にした。
高桑君は試合を振り返って「頭が真っ白になって夢中だった」。勝利を確信できないままま判定となっただけに、勝利を告げられて「言葉で表現できないくらいうれしかった」。ついに頂点に立ち、「誇らしいっちゃ、誇らしい」と照れ笑いする。
キックボクシングのプロ選手を目指しており、それも今や夢ではなく、現実的な目標。「プロになってタイトルをとれるようになりたい」と言い、高校生からプロになれるので「高2くらいにはプロに」とイメージしている。
「SPORTS DOJO KAGAYAKI」代表の伊達皇輝さん(40)は、高桑君について「パンチ力があり、首相撲の力が強いが、技術よりも前に気持ちが強いところがいい」と精神面を最も評価する。
伊達さんもキックボクシングで21歳で日本チャンピオン、23歳でアジアチャンピオンになっているが、世界に挑戦するチャンスは与えられなかった。「彼には世界に挑戦してほしい。自分以上のタイトルを取らせてやりたい」と自身が果たせなかった夢の実現の願いも込めて高桑君を応援している。