燕市は6日、広島県広島市・平和記念公園で行われた広島平和記念式典に参加のため、ことしも燕市内の中学3年生5人を派遣している。
08年から毎年行っている事業で、市内5中学校から各校1人ずつの男子2人、女子3人の5人を5日から7日まで派遣している。広島市原爆死没者慰霊式と平和記念式典参加のほか、原爆の子の像に各校からの千羽鶴を奉納、被爆体験講話の聴講、広島平和記念資料館と原爆ドームの見学、平和記念公園で灯籠流しなどを行う。
5日午前7時から市役所で出発式を行い、仲野孝教育長はあいさつで「テレビや新聞で知っていること、学校の歴史の授業で学んだことについて、実際現地で目にしたり、体験したりすることで、今までの自分とは違う自分を見つけてほしい。帰ってきたら、その経験を多くの人に伝えてほしい」と求めた。
鈴木力市長は激励の言葉で「歴史を学ぶことはもちろんだが、次の未来のために自分たちが何をしなければならないのかを、しっかりと考える機会にしてほしい。そしてそれを自分たちの仲間に発表し伝えてほしい」と願った。
派遣生は「原爆の悲惨さをただ知ることだけでなく、実際に被ばくした方から聞いたお話や自分で見てきたこと、体験したことをしっかりみんなに伝えたい」と決意表明した。
27日午前10時から市役所で派遣生の報告会を開く。また、2日から15日まで市役所で原爆パネル展を開いており、パネルの展示や広島平和記念式典派遣事業の実施報告書等を設置、公開するとともに、映像コーナーを設けて原爆に関するアニメやドキュメンタリーの映像を上映している。派遣した中学生5人は次の通り。いずれも中学3年生、敬称略。
【派遣生】▲小黒有希(燕中)▲近藤翼(小池中)▲安井陸渡(燕北中)▲鈴木志歩(吉田中)▲千嵐さくら(分水中)