三条高校剣道部OB会(池田弘会長・会員331人)は14日、三条高校体育館で恒例のOB会交流稽古会と交流試合を行い、OBと現役部員の30人が参加して竹刀を合わせて汗を流した。
県外在住の会員も参加しやすいように毎年、盆休みの期間中に行っている。ことしはOB20人と現役10人が参加し、OBのうち道着を着たのはそのうち14人。ことしは現役の3年生の参加が少なかった。
池田会長は、卒業から44年たっても剣道を続けられている自身のような体験ができることを現役に求め、「これからも精進して勉強に、剣道にいい意味の欲をもって、あしたの自分はきょうの自分よりちょっとでもいいんだと、勉強も剣道も絶対に両立できるんだと頑張ってください」と激励した。
昭和37年度に創部したときに3年生だった吉田賢一初代部長も剣道を続けられていることに感謝し、「きょうは久しぶりにいい汗が流せると思って来た」、「本気を出して汗を流しましょう」と顔をほころばせた。
OBの物故者に黙とうを捧げ、還暦を迎えた会員に記念品を贈呈。OBで全日本剣道連盟居合道委員、新潟県剣道連盟副会長で同居合道部会会長、居合道範士八段の草間?壹光明館館長が居合演武を行い、わかりやすく解説しながら全日本剣道連盟居合12本と古流夢想神伝流の初伝、中伝、奥伝から1本ずつを披露してけいこに移った。
じっとしていても汗がにじむ体育館で竹刀を合わせた。OBは三条高校時代の「三条」とある垂れをつけた人も多く、世代を越えて気持ちのいい汗を流してけいこし、試合を行った。
三条市に住む加藤裕子さん(62)は初めて参加した。現役時代は個人でインターハイにも出場して県内の高校剣道界にその名を知られた。25歳ころまでは三条市体育文化センターの道場で行われた武徳会のけいこに参加していたが、結婚すると剣道から遠ざかった。
介護していた母の一周忌も過ぎて自分の時間がもてるようになった。「体の衰えを感じて運動するなら剣道をと思った」と加藤さん。ことし3月ころに約40年ぶりに竹刀を持ったが、そのせいかどうか体調を崩した。
「すり足もできなかった」と加藤さんは苦笑い。面をとると顔には玉の汗。「久しぶりの剣道はハードでものすごく汗をかいてるけど、疲労感と爽快(そうかい)感を感じながら、皆さんの邪魔にならないようにやらせてもらっている」と生き生きと目を輝かせた。
このあとOBが経営する三条市・越後長野温泉「嵐渓荘」で懇親会を開いた。