三条市・曲谷地区の盆踊り大会が14日、地元の多目的研修交流施設「やまゆり」で開かれ、地元から百人ほどが参加して踊りの輪をつくって夏の夜をにぎやかに過ごした。
曲谷の54世帯と小外谷の33世帯の2つの集落を対象とした盆踊り大会。「やまゆり」の前に矢倉を設置し、焼きそば、かき氷、フランクフルト、スーパーボールすくいなどの店を並べた。
和太鼓、篠笛の演奏やカラオケ大会のあと午後8時からハイライトの盆踊り。下田地区では同じ盆踊りを踊っていて、本来はあるらしいが、ここでは歌がない。矢倉の上で太鼓をたたき、笛を吹いて自然と手足が動き出すようなリズミカルな音頭を演奏した。
矢倉から四方に張った電線から下げたちょうちんが周囲をぼんやりと照らした。若手は少なかったが、子どもからお年寄りまで、浴衣を着て参加する人も。緑の自然に囲まれたなかに音頭が響いた。
主催したのは曲谷青年会。会長の会社員五十嵐和幸さん(38)は小学生のころ、こうした盛大な盆踊り大会が開かれていたが、その後は矢倉もなく、盆踊りの演奏もラジカセで流すような小規模なもので、踊り手の間を子どもたちが自転車で行き交うような始末だった。
2011年、昔のような盆踊り大会を復活させようと準備を進めていたが、目前にして7.29水害が発生。曲谷も越水によって数多くの世帯が床上浸水の被害に遭い、盆踊り大会どころではなくなった。1年遅れて翌年は予定通り昔ながらの盆踊り大会を20数年ぶりに復活させ、ことしでもう5年目になった。
曲谷青年会も盆踊り復活のために組織したもので、それまでは存在しなかった。会員も当初は10人足らずだったが、今では17人に増えた。五十嵐さんは「昔、盛大に盆踊り大会をやっていた記憶があって、なんとか復活させたかった」と言い、「盆踊り以外にも地域を盛り上げるために何かをやっていきたい。昔、芸能祭があったと聞くし、歌でも踊りでもできたら」とプランを練っている。