夏休みや盆の8月、三条鍛冶道場には連日、県外からの観光客や帰省客が訪れ、五寸釘によるペーパーナイフ作りや和釘作り体験などで鍛冶の技にふれ、ものづくりの楽しさを味わった。
同施設は平日は近隣からの包丁研ぎ体験、休日は県外客の割合が増える。夏休みに入った8月の体験は、首都圏をはじめ、愛知、奈良、大阪、兵庫、栃木、茨城、宮城などほとんどが県外からの利用で、盆休みも帰省客や観光客でにぎわった。
ペーパーナイフ作りは、5寸釘が材料。火床で熱し、金づちでたたいて伸ばして形を作り、表面を加工、研磨をして刃をつけ、刻印して完成する。
12日にペーパーナイフ作りを体験した大阪府の女性(28)は、胎内市へ家族で帰省する途中に立ち寄った。DIYで金づちを持つこともあると言い、「楽しかった」と話した。
3世代10人で新潟県内を家族旅行中という東京都の内藤幸治さん(43)一家もペーパーナイフ作りを体験。「近くにあったら、もっと来たいですね」と楽しんだ。
小学校6年生の次男希実君は、サンドブラストという機械での作業で「砂をかけて色が変わるところがとくに楽しかった」、「たたくところは力がいる」と言い、「釘で作ったとは思えないくらいきれいにできました」と出来栄えに満足。世界にひとつの土産に笑顔で、三条で作られた和釘が伊勢神宮で使われていることを聞き、驚いていた。
いずれの家族も、三条市に立ち寄ったのは初めてで、雑誌やインターネットで三条鍛冶道場の情報を知り、ペーパーナイフづくりの鍛冶体験に興味を持ち訪れたと話していた。
三条鍛冶道場は、月曜が休館日で、常設講座の体験は、午前9時から11時、午後1時から3時半まで開催。ペーパーナイフづくりは、大人1,000円、中学生以下500円。和釘づくりは、大人500円、中学生以下250円。包丁研ぎ体験は、大人300円、子ども150円で、持参した包丁を研ぐ。詳しくは、三条鍛冶道場(電話:0256-34-8080)へ。