三条市実学系ものづくり大学開設検討委員会の第1回委員会が8月30日、三条市役所で開かれ、4年生大学を三条市が設置する方向で、看護系高等教育機関とあわせた須頃郷に建設、最短で平成32年度の開学とする事務局案を国定勇人市長が示し、「どこにもない素晴らしい大学づくり」のための検討に期待した。
同委員会は、実学系ものづくり大学の開設に向けた検討を行うために設置された。育成する人材像、教育課程、教育研究上の基本組織、地域との連携や地域への貢献に関することなどを検討し、市長に意見を述べる。
委員は学識経験者や商工業団体の推薦など6人。この日の委員会で委員長に長岡技術科学大学の高橋勉教授、副委員長に兼古耕一三条商工会議所副会頭を決めた。事務局を三条市が務める。
国定市長は、「実学を学べるものづくり大学の誘致または設置」を2014年に選挙公約のひとつに掲げた。三条市総合計画の「若年層の転出抑制」の章で、「特色や魅力を備えた高等教育環境の充実が必要」とし、「ものづくり系高等教育機関の設置又は誘致」、「看護系高等教育機関の設置又は設置の支援」を搭載している。
国定市長はあいさつで、同大学のこれまでの検討経過や設置の理由などについて話した。
看護系高等教育機関はNSGグループを誘致候補者として、須頃郷の県央基幹病院の近接地に設けていくとして委員会を立ち上げて、具体の協議をしている。
実学系ものづくり大学については、誘致か新設か検討してきたが、「今までにない大学を創りあげていくと鑑みたときに、誘致というのは難しいのではなかろうかと考えた」。同委員会での検討を前提として、事務局からの提案としては、「市が自ら設置するという方向で進めさせていただければ」と考えを示した。
さらに、開設地は、看護系高等教育機関とあわせて燕三条駅にアクセスのいい須頃郷に開設することを当初の原案とした。
また、現在の最短のスケジュールとしては、最短の開学可能は平成32年度。農振除外、土地の造成、大学開設の手続きなどを行い、「できればこの平成32年度より後ろ倒しになることがないように」、「議論を重ねてどこにもない素晴らしい大学づくりにご貢献を」と求めた。三条市実学系ものづくり大学解説検討委員会の委員は次の通り。敬称略。