「防災の日」の9月1日、女性消防団員の増加を図るため、県は燕・弥彦総合事務組合消防本部で新潟発の女性アイドルグループ「Negicco(ねぎっこ)」が燕市消防団に体験入団し、消防団のPR活動を行った。
県内の消防団にこの事業への参加を案内し、手をあげた燕市3人、三条市、五泉市、十日町市から1人ずつの6人の女性消防団員も参加した。
Negiccoの3人は燕市消防団の女性消防団の制服を着用。消防車に乗った広報活動体験や心臓マッサージ、AEDの操作を体験した。広報活動は燕市消防団のポンプ車に乗ってJR吉田駅周辺まで往復し、拡声器で火災予防や熱中症予防を訴え、アドリブで最後に「以上、Negiccoからのお知らせでした」と付け加えた。
心臓マッサージとAEDの操作は、燕市消防団の女性消防団員の指導で体験。さらにポスター用画像や30秒インフォマーシャルの撮影も行い、現役の女性団員の撮影も行った。ポスターなどは9月下旬からの公開を予定している。
Nao☆(なお)さんは心臓マッサージやAEDに「ちゃんと教えていただいたことによって救える命もあると実感した」、Megu(めぐ)さんは火災予防や熱中症予防の啓発は「一声かけるだけで意識が高まると思う」、Kaede(かえで)さんは消防団員は誰でもなれると聞き「これからももっと知識を深めて皆さんにも良さを広められたらと思う」と話した。
地域防災力の中核として重要な役割を担う消防団に対する理解の促進と火災予防啓発や応急手当指導など活躍の場が広がる女性消防団員を増やそうと行った。
ことし4月1日現在、県内の消防団員は3万7827人、うち女性消防団員は675人。消防団員数は全国トップレベルだが年々減少し、この10年では6.0%、2434人減った。一方で女性消防団員は増加を続けており、この10年では97.4%、333人増とほぼ倍増している。
十日町市消防団から参加した消防団員になって3年目の樋口紗里さん(22)は「地域のおじちゃんに誘われて参加した」。「地域に貢献でき、いろんな人とふれあえるのがいい。女性消防団員の知り合いも増えた」と言い、「わたしみたいな感じでも大丈夫なので」と女性の入団に期待していた。