三条と燕の商工会議所でつくる燕三条卸メッセ実行委員会(委員長・田野隆夫燕商工会議所会頭)は11月9、10の2日間、燕三条地場産業振興センターで燕三条の卸売業にスポットを当てたこれまでにない見本市「燕三条卸メッセ」を開き、燕三条の43社が出展して、燕三条をはじめ世界中から集めた旬な商品を、国内外に発信する。
1日に田野委員長をはじめ委員6人が出席し、三条商工会議所で記者発表会を行って概要を説明した。
参加企業は、三条17社、燕26社で43社の75小間。業務用調理器具、ギフト用品、利器工匠具、量販店向け商品など取り扱う品目は幅広く、ギフトショーや国際ホテル・レストランショー、DIYショーなど、首都圏で行われている見本市に出展する企業も多い。来場者は国内企業、国内の外資系企業、海外からなど約5,000人を見込む。
燕三条地域は、材料問屋などを含めて約1,000社の「卸問屋」があり、その出荷額はざっと4,120億円。業務用調理器具、ギフト用品、利器工匠具、量販向け商品など国内外の商流をつかんだ30万種類の商品をいつでも出荷できる状態という。各分野で全国シェアのトップ企業も多い地域で今回、分野を超えて一堂に会した出展社が、燕三条地域はもとより国内外の旬な商品・製品を展示する。
田野実行委員長が開催経緯などを説明した。ものづくりの町として発展してきた三条市と燕市には、ものづくりをする工場があり、そこに産地問屋といわれる小さな問屋がたくさん。全国はおろか台湾や朝鮮半島まで燕三条の商品を販売してきた歴史的ま背景があり、双方の努力が今の三条市と燕市の基礎を形作ったと思っていると話した。
近年は、中国の経済開放からものづくりの空洞化など大きな変革の真っ最中で、産地問屋の形も大きく変わった。メードインツバメ、メードイン三条の商品だけを扱う商社は一社もないのではとし、東南アジアや、レストランや業務用関係では、ヨーロッパやアメリカから世界の最先端及びデザインのいい商品を買いつけて在庫をしており、1社でカタログに10万点、常時在庫が6万種類というところもあると言う。
開催のいちばんの動機として、自社でいつもで注文に対応できる在庫を自社で確保した立派な産地問屋が何社もあることを国内の流通御者から知ってもらう機会を設けるべきと、三条の卸業者に声をかけた。
日本で成功したビジネスモデルを自国で展開したいと思っている東南アジアの資本家は多く、そういった人たちを呼ぶことができれば大きなビジネスチャンスになると思っているとし、出展各企業からの案内のほか、同実行委員会から日本商工会議所に依頼し、東京、中部圏、名古屋圏、大阪圏の大都市の国内の貿易商社に、展示会を強力に案内するとした。